参院選の前哨戦となる東京都議選(22日投開票)は早くも中盤戦を迎えたが、目につくのは“女帝”小池都知事の異常な活動量だ。
17日は正午過ぎから夜8時まで、特別顧問を務める都民ファーストの会候補の応援のため、7選挙区を駆け回った。
「小池知事は表向き都ファの応援を優先していますが、知事与党として友好関係にある公明からの依頼にも積極的に応じています。都政運営に加勢するなら、都ファの議席が増えようが公明が増えようが構わない。もっと言えば、知事与党入りしそうな国民民主党や、かつては敵対した自民党の応援だって辞さない考えだそうです」(都政関係者)
今後も都政を牛耳りたい小池知事は、都ファに自公、国民民主と“4股”をかけている格好だ。そんな思惑を分かっているのだろう、自民の一部候補は小池知事に応援を要請。小池知事の為書きを選挙事務所に掲げる自民候補もいる。自民側も“4番目でもいい”とばかりに小池知事にすり寄っているわけだ。
「大手メディア各社が先週末に行った都議選の情勢調査で、自民は軒並み投票先のトップ。『第1党をうかがう』と報じられていますから、小池知事も支援には前向きなはずです。バックアップした候補が勝てば大きな貸しをつくれますからね。勝てそうな候補の選挙区入りを画策しているのではと噂されています」(同前)
公明からは「自民の応援に行かないで」
ところが、こうした状況に公明は難色を示しているという。
「とにかく自民の裏金問題への拒否感が強い。近年は、都ファと協力した8年前の都議選を除き、候補者を立てない選挙区では自民候補に推薦を出してきたが、今回は見送ったほどです。そこまでして自民と距離を置いているのに、小池知事に応援に入られるのは面白くない。小池知事が双方を支援すれば、『やっぱり自公は同じ穴のムジナ』と有権者に受け止められかねません。だから、公明は小池知事に『自民の応援には行かないで』と要請したそうです」(都議会関係者)
どいつもこいつも“女帝”の囲い込みに必死のようだが、その思いが最も強いのは、小池一派の都ファの面々だ。
「自民に手を貸すのは論外ですが、正直言うと公明への応援も極力、控えてもらいたい。都政運営で協力してきましたから、ある程度は仕方ないにせよ、我々と競合する定数2以上の選挙区にまで入るのはいかがなものか。こっちを優先してもらいたいものです」(都ファ関係者)
4股状態の小池知事に恋々としがみつこうなんて、随分と女々しい連中だ。この調子では議会のチェック機能など、てんで期待できない。
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都ファ陣営が苦言を呈するのも無理もない? 小池知事と公明党の密接ぶりは、●関連記事【もっと読む】『小池知事の都議選「公明応援行脚」の思惑…2日間で12候補にベタ張り、都ファ候補そっちのけ』で詳報している。