テレビ朝日系の連ドラ「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~」(水曜夜9時)が健闘している。大森南朋(53)、松下奈緒(40)、そして嵐の相葉雅紀(42)のトリプル主演作で、初回の世帯視聴率は9.7%(関東地区=ビデオリサーチ調べ)と、昨今の連ドラでは十分に合格点。
「3人も主演がいて、そのうち1人は嵐のメンバー。《そりゃ当たらないはずないだろう》という業界内の声もチラホラですが……緊張感の中に適度にユーモアをちりばめた脚本が秀逸。2010年のNHK大河『龍馬伝』や2017年の連ドラ『先に生まれただけの僕』(日本テレビ系)など人気ドラマを多数執筆している福田靖さんのオリジナルです」(エンタメ誌編集者)
もっともテレビの無料配信サービスTVerのお気に入り登録者数は57.9万人(8月5日現在)。夏ドラマのトップ10ギリギリで、レビューサービスFilmarksでの評価も5点満点で3.1。
「緩急がついた面白い作品だと思います。とはいえ、緩急の緩はおおむね遠藤憲一さんが1人で背負っている印象ですね。事件解決後の会見シーンはエンケンさんの見せ場で、このドラマのお約束となっています」と話すのは芸能ライターのエリザベス松本氏だ。
「大追跡」で遠藤憲一(64=写真)が演じているのは、捜査一課長の八重樫。下には偉そうに、上にはペコペコという俗っぽいキャラだ。ドラマのラスト近くでは必ず大勢の記者を前にして会見を行い、捜査一課の手柄と主張してドヤ顔を決める。
エンケンの存在感なしでこのドラマは成り立たない?
「ドラマの随所で、今やエンケンさんの“お家芸”ともなった魂が抜けたような情けない顔を披露する。
そして記者会見シーンの中で、初回からやたらと目立つポジションの記者がいる。その東京中央テレビの報道部記者・清水琴音役を演じているのが水嶋凜(25)。あの斉藤由貴(58)の長女だ。水嶋の女優デビューは2021年で、テレビドラマ出演は「大追跡」でまだ8作目である。
ある芸能プロ関係者は「デビュー当初は《あまり斉藤さんに似てないな》と感じましたが、不思議なもので、それがだんだんと変化してきている。『大追跡』ではお母さんを彷彿とさせる表情が何度かあるし、声がよく似ています。ただ、斉藤さんは声も表情も独特の“湿った感じ”と言えばいいのでしょうか、それがある。ですが、水嶋さんにウエットな感じはなく、現代的なはつらつとしたイメージです。大きな目は母娘共通していますが、母から魔性の雰囲気を抜いたのが水嶋さん、でしょうか」。
主役以外のサブキャラが話題になるのは、人気ドラマになるための必須条件。とはいえ、話題の中心がトップアイドル相葉じゃないというのも、チト寂しい気が……。
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