【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】
女優の杉田かおる(60)が、先週5日放送のテレビ朝日系ドラマ「奪い愛、真夏」にゲスト出演したところ、ネット上で「久々に見た」「存在感がすごい」などと話題になっていると報じられた。
杉田はここ数年、年に2、3回はドラマや映画に出演しているが、単発が多く、マイペースの活動ぶり。
「杉田かおるのオーガニックヘルスリテラシー」というタイトルのYouTuberとしての活躍のほうが目立つ感じだったので、久々にメディアに取り上げられたこと自体、うれしく思った。
というのも、僕の杉田への取材歴はかなり長いのだ。最初は彼女が15歳の時、あの「3年B組金八先生」で妊娠・出産する中学生を演じて注目されていた頃だ。
こちらも駆け出しのスポーツ紙記者で、単独インタビューをして芸能面トップの大きな記事を書いたのだが、当時から彼女の“女優魂”に驚かされた。
「演出のディレクターと大ゲンカするくらいぶつかり合い、話し合って仕事をしなくちゃ、本物じゃない」
と熱く語る彼女は、とても10代とは思えなかった。
当時はお母さんがマネジャーをしてらして、大きな記事のお礼にと、ご自宅での食事に招かれたことを覚えている。後に杉田のマネジャーになった妹さんともその時に知り合った。杉田の誕生日だというので小さな花束を持って行ったものだ。
ずっと後になって、リポーター陣とタレントが“対決”するバラエティー番組で共演した際、杉田が「昔、100本のバラの花束を持ってきてくれて、それ以来、スキャンダルネタで『マスコミが集まっている』とか教えてくれた」と言い出した。当然、リポーター陣には“裏切り者”扱いされたものだ。
番組終了後、「100本も持って行ってないよ」と言うと、「オーバーに言わないと、バラエティーとしておもしろくないでしょ」と忠告された。
聞けば、杉田にバラエティートークを教えたのは、日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」などの名プロデューサー、菅賢治さんだという。
杉田が交際相手とケンカしてキッチンシンクにガラスのコップを投げつけて割ったという話をしたところ、「全体的にはおもしろいが、いらないところをはしょって、キッチン全部をカナヅチで破壊した」というふうに話せと言われたそうだ。
一時期、杉田はバラエティーに毒舌で引っ張りだこだったが、あのおもしろい話術は菅さんのプロデュースだったわけだ。
その後、忙しさのあまり体調を崩し、オーガニックに興味を持つようになった。結婚と離婚も大変だったが、今は一般人と再婚してうまくいっているようで、そのあたりの話はまた別の機会に……。
(城下尊之/芸能ジャーナリスト)