高市首相は11日の参院決算委員会で少数与党の悲哀を味わった。補正予算編成について、相変わらず強気の姿勢で野党の要求を突っぱねる一方で、「まだ大丈夫」と繰り返している石油危機については「臨機応変に対応する」と微妙に修正する場面もあった。


 高市政権はこの先、国論を二分する政策に挑むわけだが、参院は過半数に4議席足りず(議長除く)、今年度予算の審議でも立ち往生した。「参院の壁」を前に、自民党内には連立政権拡大で安定化を図るべしという動きが燻る。


「その筆頭は麻生副総裁です。国民民主党との連携で、かねて同党の榛葉幹事長と会談してきており、それは今も続いているようです。参院25人の国民民主が与党になれば、参院は過半数を大きく超える。4月の自民党大会直後に、麻生派幹部の鈴木幹事長が『政権基盤を安定させるため、さらなる協力を連立という形で整えるという思いもある』と連立の枠組み拡大に言及しています」(政界関係者)


 自民は麻生氏の思い入れの強い皇室典範改正を今国会中に成立させたがっていて、「国民民主に歩調を合わせてもらうことで、“野党第1党”も同意してくれたとして乗り切れる」(自民党関係者)と画策する。


■国民民主の連立入り巡り主導権争い


 だが、高市首相は国民民主の連立政権入りには消極的だ。玉木代表について「要求をつり上げてくる」と不信感を持っているとされる。


「高市首相にとっては現状の日本維新の会との連立が心地いい。維新との連立合意を進めることが自民党内への牽制にもなると見ている。国民民主が連立入りしたら、高市政権は名実ともに“麻生政権”になってしまう。今後、国民民主の連立入りを巡って、高市さんと麻生さんの主導権争いになりそうです」(前出の政界関係者)


 21日に初会合が開かれる“高市派”議員連盟「国力研究会」で、麻生氏は発起人であり、陰の首謀者だ。

しかし、水面下では高市vs麻生の静かな火花が散っている。


 政治評論家の野上忠興氏はこう言う。


「麻生さんの頭の中にあるのは『ポスト高市』をどうするかでしょう。つまり、高市首相退陣後の政局でキングメーカーになること。国力研究会も名目は『高市首相を支える』ですが、『数は力』で先を見て、そこでも主導権を握ろうとしているわけです」


 国民民主の連立入りには、支援団体・連合の容認というハードルもある。そう簡単には進まなそうだが、恐れる野党のいない1強政権は、どこまでも国民生活より政局命だ。


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 自民党の大派閥構想については、【もっと読む】高市支持“大派閥構想”は自民の醜い政局ゴッコ 将来の総裁候補も大ボス麻生太郎氏も実態は面従腹背…でも詳しく報じている。


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