口を開くたびに“ヤナ”感じが増していく。


 簗和生農相が地元選挙区内で、自身を応援しなかった首長がいる2市町の道路予算を「大幅にカットする」と放言し、実際に減額された問題。

6日に予算を所管する国交省が「圧力はなかった」とする調査結果を公表したことを受け、簗氏本人が7日、農水省内でぶら下がり取材に応じたが、怪しげな言い訳の連発だった。


 まず、簗氏の地元・衆院栃木3区内には6つの自治体があるにもかかわらず、なぜピンポイントで2市町の道路予算について国交省に問い合わせたのか、という点だ。2市町とは、那須烏山市と那珂川町のことで、いずれの首長も衆院選では簗氏の対立候補の無所属新人を支援。全ての自治体の予算を聞けばいいのに、敵対した2自治体を狙い撃ちにしたのは不自然だ。


■“マブダチ”を通じて圧力をかけたのか


 この点を問われると「地元(支持者)から、予算がどういう状況か関心の声があり、そのままおつなぎして確認しようとした」と説明。具体的にどんな声があったのかと聞かれてもハッキリと答えなかった。


 次に、簗氏が国交省の黒田昌義官房長の他、当時の国交副大臣だった佐々木紀首相補佐官に問い合わせた点だ。簗氏と佐々木氏は2012年の当選同期で旧安倍派に所属。安倍シンパが集う文化芸術懇話会のメンバーでもある。簗氏が“マブダチ”の佐々木氏を通じて国交省に圧力をかけた疑いすら浮かぶ。


 日刊ゲンダイ記者が「佐々木氏とどんなやりとりをしたのか」と聞くと、簗氏は苦々しげな表情を浮かべ「役所にこういう問い合わせをしておいたからね、という程度のコミュニケーションだ」と回答。具体的なやりとりの中身は示さなかった。

7日は佐々木氏も記者団の取材で簗氏からの圧力を否定したものの、どうも簗氏の説明は具体性に乏しい。


 さらに不自然なのは、簗氏が国交省に問い合わせた時期を、今年の2月中旬ごろと説明していることだ。簗氏が「大幅にカットする」と言った道路予算は正確には「社会資本整備総合交付金」。2月は、自治体から提出されたインフラ整備の計画や要望を基に、国交省が配分額を調整している時期で、問い合わせても正確な答えを得られるわけがないのだ。


 簗氏は「(配分額調整の)作業中だとは知らなかった」と発言。しかし、簗氏は国交政務官経験者である。2月が予算配分調整の大詰めの時期なのを知らないはずはなく、不自然だ。簗氏に狙い撃ちされた那須烏山市の川俣純子市長は7日、「2月中旬に内示額を問い合わせた行為は暗に予算減額の圧力をかけ、忖度を強要しているとも受け取れる」とのコメントを出したほどだ。


 やはり、裏で圧をかけていたのか。説明すればするほど怪しさが拡大。ますます野党の標的になるのは確実で、限界は近い。


  ◇  ◇  ◇


 調査結果では「圧力はなかった」とのことだが、「支援の有無」と「予算の増減」はピタリと一致するのはなぜか…。

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