フィリピンにおける新車の維持コストが、日本国内の基準を上回る逆転現象を見せている。物価水準の低さから安価と予想されがちな東南アジアのカーライフだが、正規ディーラーが提供するサービス価格は日本以上にシビアな経済的負担をオーナーに強いている。


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 ダバオ市のトヨタ正規ディーラーで実施された2026年モデル「アバンザ」の初回1000キロ点検では、工賃こそ無料であるものの、エンジンオイルおよびフィルター交換に伴う材料費として4253.87ペソが請求された。これを日本のクレジットカードで決済した際の日本円換算額は11648円に達し、日本国内の同等サービス相場である8000円から10000円程度を明確に上回る結果となった。

 高騰の主因は、ディーラーが推奨する全合成油の単価設定にある。1リットルあたり約730ペソ(約2200円)という価格は、日本国内の小売価格と比較しても遜色ない高水準だ。ここに作業用ウエス代などの細かな諸経費が加算され、さらに12%の付加価値税(VAT)が課されることで、最終的な支払額が押し上げられている。

 また、日本人居住者にとって追い打ちをかけているのが為替レートと決済手数料の壁だ。実効レートで1ペソあたり約2.74円となった今回の決済では、円安の影響が維持費の割高感をさらに増幅させている。新車の保証維持のためにディーラー管理が不可欠な中、現地のマイカー事情は「日本以上のコスト意識」が求められる厳しい局面を迎えている。
【編集:Eula】
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