ツイッターと外部アプリを連携できる「Twitter API」の有料化を受け、他の企業やユーザーが運営する外部サービスの終了が次々と発表されている。
ツイッター公式アプリのようにツイート閲覧や投稿ができ、かつ独自のデザインや機能を有する「クライアント」アプリ。
「feather for Twitter」は、ツイッターユーザーを補助するさまざまな機能を備える。好みに応じて投稿用のボタンを任意の位置に配置したり、あらかじめ指定したキーワードやハッシュタグを含むツイートを表示しないようにできたりする。
「クライアント」アプリの終了や停止は、Twitter APIの有料化前から起きている。米ツイッター社が1月19日に更新した、開発者の利用規約が原因だ。ツイッターアプリと似たサービスや代替サービスを作るにあたり、Twitter APIやツイッターのコンテンツ、公式マークは使用できないと定めた。ツイッターとの連携が必要なクライアントアプリの開発を禁止する条項だ。
これを背景に「feather for Twitter」は1月23日に有料版の配信を停止。feather公式ツイッターの1月20日のツイートによると、同アプリの無料版はまだ使用可能で配信を続けるものの「使用不能になり次第配信停止いたします」とした。
3月30日、ツイッター社はTwitter API有料プランの詳細を発表した。これを受けてfeather公式ツイッターは4月3日、無料版featherも「最終的に4月末頃にエラーが発生し利用できなくなると思われます」と説明。
そして4月5日、無料版が使用不能になり、「おそらくこれでfeather for Twitterは終了です」と呼びかけた。ユーザーからは「今まで大変お世話になりました」「とても使いやすく気に入っていたので、残念です」と惜しむ声が相次いでいる。
しかしfeatherは完全に終了したわけではない。3月9日に、「feather for Mastodon」を発表している。ツイッターのように短文を投稿できるSNS「マストドン」のクライアントアプリを開発するというのだ。4月5日のツイッター版終了を告げるツイートの中でも、「今は次のfeatherに向けて全力で走っています」と添えている。
公式サイトによれば、「直感的な操作性とシンプルなデザインを引き継ぎ、Mastodon 向けに一から再構築した iOS(編注:iPhoneの基本ソフト) アプリ」。開発会社「コベリン」(東京都豊島区)は3月14日、マストドン版featherはテスターを募集中で、テスト開始は3月下旬~4月上旬を予定しているとマストドンへ投稿した。
「ツイッターからマストドンへ」ほかにもツイッター向けクライアントアプリの製作者が、マストドン用アプリの開発に注力する例は他にもある。
米アプリ開発会社Tapbotsのツイッター向けクライアントアプリ「Tweetbot」は1月21日、開発者規約の改定を受けてサービス終了を発表した。
一方で1月25日、iOS向けにマストドンのクライアントアプリ「Ivory」を公開。
「Spring for Twitter」というツイッター向けクライアントアプリがある。カスタマイズ性の高さが特徴で、「App Store」では4月5日現在も配信が続いているが、使用可能かは判然としない。一方、同サービス公式アプリは22年2月13日「Mona for Mastodon」という名前で、マストドンを閲覧できるツールのテスト版を発表している。<J-CASTトレンド>