「やってます。いわゆるVIO(脱毛)。

少しでもやっとくのが気遣いと言われました」

10月11日放送の『上田と女が吠える夜』(日本テレビ系)でこう告白したのは大久保佳代子(50)。

デリケートゾーンを指すVIO。大久保の脱毛の目的は美容ではなく“介護”だ。

おぎやはぎ小木博明から今後も独身で介護が必要になった際、他人の手を煩わせないよう下半身をきれいにすることを勧められて始めたと、番組で明かしていた。その大久保の勧めで、いとうあさこ(51)も今年7月にVIO脱毛を始めたことをSNSで報告。

近年、この2人に限らず独身女性を中心に“介護脱毛”を行う女性が増えているというのだ。医療脱毛専門院・リゼクリニック新宿院の大地まさ代院長はいう。

「4年ほど前から、脱毛を希望する40代以降の患者さんが増えてきました。アンケートの結果、“自分の老後を想定し、毛が黒いうちにアンダーヘア脱毛をしたいと考える”行動を“介護脱毛”と命名しました。

’10年から’20年にかけてアンダーヘア脱毛を契約した40歳以上の女性患者数は75倍と右肩上がりに伸びています」

同院でのVIO脱毛の費用は5回コースで約10万円ほどだ。被介護者となった場合、脱毛には3つのメリットがあるという。

■女性たちが介護脱毛を選択する“切実な理由”

「拭き取ったつもりでも、皮膚の間に排せつ物が残りやすい部位ですから陰部の炎症や感染症を防ぎます。

陰毛がある状態でオムツをはくと菌が増殖するので、オムツ交換の際の臭いも軽減できます。さらに介護士の清拭が楽になります。排せつ物を取り除く際、強くこする必要もなくなります」

介護の現場でも、好意的に受け止められているようだ。

「数としてはまだこれからですが、介護する側からすれば、脱毛しているほうが安心かつ楽なのは事実です」(訪問介護ヘルパー)

将来を見据え、介護脱毛に踏み切る女性たち。彼女たちが脱毛を望む裏には驚くべき“切実な思い”があると、大地院長はいう。

「40~50代は親の介護を経験する年代。その際、オムツ交換や体を拭くときにムダ毛があることで、清潔に保つことが大変だったという経験があるからこそ『自分が介護される側になったときには、介護者の手を煩わせたくない』と来院されるケースが多くなりました。また最近では、介護経験がなくても、要介護や認知症になるなど“来るべき将来”に備えて来院される方も増えたようです」

大久保やいとうをはじめ“きれいな体で介護されたい”という女性たちの祈り。終活の新常識になる日が近いかも!?

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