「申し訳ないんですけれど、僕のほうからお答えすることができないので。ゴメンなさい」

こう話したのは、坂上忍(54)だ。

本誌は情報番組『バイキングMORE』(フジテレビ系)が来年3月末で打ち切りになるという情報をキャッチ。そこで12月2日、MCを務める坂上本人に心境を訊ねたところ、彼は冒頭のようにコメントした。

’14年4月に放送を開始した『バイキング』。約32年続いた国民的バラエティ番組『笑っていいとも!』の“後継者”ということで話題を呼んだ。

「もともと坂上さんは月曜日のみのMCでしたが、歯に衣着せぬ発言が多くの視聴者から支持を集めることに。ほかの曜日が視聴率1%台と低迷するなか唯一、健闘していました。そして翌年の春から月~金曜日の総合MCを担当することとなり、’17年7月には視聴率8%を記録。同時間帯で1位となりました」(フジテレビ関係者)

そして昨年9月からは『バイキングMORE』と番組名を改め、放送時間も1時間延長することに。そのいっぽうで《「No moreバイキング」だよね》《NO MOREバイキングですよ》と番組終了を望む声が続出。今回の来春終了報道に対しても、《バイキング終了嬉しい》《これが本当ならめでたい。》といった終了を喜ぶ声さえも少なくなかった。

その大きな要因として、出演者たちによる度重なる問題発言がある。

■出演者の身内びいきと数々の放言

例えば‘19年4月、東国原英夫(64)は「統一地方選挙で、ある政党のある地域が女性を公募したらゼロだったんです」とコメント。そして「子育てできない結婚できないって、そういう理由で諦める方もいらっしゃる」「日本では主体的にジェンダーギャップを埋めようとする女性が少ない」と続けた。しかし、ネットでは「それを女性だけの責任にするのはおかしい」との声が。

さらに同年5月、千原せいじ(51)の不倫報道を取り上げた際にはなぜか出演者たちから擁護が続出。千原が「たまたまモテたんやってぇ」と不倫関係を認めたことに対して、「微笑ましい」「好印象」などの言葉がスタジオを飛び交っていた。

千原の報道について「せいじくんのお人柄が伺えるようなニュースでした」とコーナーを締めた坂上。しかし’16年1月にベッキー(37)の不倫を取り上げた際には「安易に擁護すべきじゃない」と話していたため、“身内びいき”を指摘する声が相次いでいた。

また’20年8月には、おぎやはぎ小木博明(50)がメーガン妃(40)のことを「安い女優」と表現。松嶋尚美(50)も「メーガン妃を大人しくさせたかったら、お金だけ渡しておいたら良い」などと偏見に満ちたコメントをしていた。

■「日本学術会議で働くと年金がもらえる」という誤報

昨年10月には、フジテレビ報道局解説委員室上席解説委員の平井文夫氏(62)が番組に出演。そして、日本学術会議の会員について“誤報”を伝えた。

「だってこの人たち6年、ここ(日本学術会議)で働いたら、その後、学士院というところにいって、年間250万円年金もらえるんですよ。

死ぬまで。みなさんの税金から。そういうルールになってるんです」

しかし、そのようなルールは存在しない。そのため翌日、番組で伊藤利尋アナ(49)は「学術会議の会員全員が学士院の会員になって、年間250万円の年金を受け取れるというような誤った印象を与えるものになりました」とコメント。

続けて「正確には学術会議の会員は学士院に推薦される方もいますが、全員が学士院の会員になるわけではありません。また学術会議以外の方が学士院の会員になることもあります」と補足と訂正を行った。しかし、同件は国会でも取り上げられるなど波紋を呼んでいた。

最近でも先月22日、中国女子テニスの彭帥選手(35)の失踪騒動を取り上げた際には坂上の失言が。彭帥選手は中国共産党の最高指導部メンバーだった張高麗氏から性的関係を迫られたと自身のSNSに投稿。しかしすぐに削除された上に、彭帥選手は公の場から姿を消した。

すると坂上は番組で「あの最高幹部と大人の関係になることで、彭帥選手も新たなる権力を手にするって見方もできちゃうし。いろんな見方ができるから」と発言。

性暴力の可能性を視野に入れず、彭帥選手が張氏と肉体関係を結ぶことでメリットもあったとしたため、《これは流石に降板案件》《無理やり関係迫られて何がイーブンなんだ?》といった指摘が相次いでいた。

7年半にわたり、昼のフジテレビを代表する番組として君臨してきた『バイキング』。しかし、それは“暴走の歴史”ともいえるのかもしれない。

編集部おすすめ