柄本時生(32)と入来茉里さん(32)が離婚していたことを、6月1日に文春オンラインが報じた。
2008年のドラマ共演をきっかけに、長らく友人関係を続けていた2人。
もともと友人関係だった男女が「互いをよく知っている」という理由から結婚へと向かうケースは、一定数あった。それに加えて今回のように、交際を経ずに“0日婚”に至る男女も増えているという。
いい面も悪い面も知った仲なら、夫婦になってもわかり合える部分は多いのかもしれない。しかし恋愛ジャーナリストのおおしまりえ氏は「長年の友人関係をそのまま結婚相手にと選ぶと、失敗するケースもある」という。
友達から結婚する場合、上手くいくケースといかないケースを分けるものはどこにあるのか。以下、語ってもらった――。
■友達の延長で結婚すると難しい理由
長らく友達関係を続けていると相手の良い部分はたくさん知っているわけで、「この人となら大丈夫かも」と思うことはよくあります。
しかし友達という存在を突然として結婚相手に変えようと思うと、やや危険な面もあります。
それは友達を異性として意識をしていない人にとって、その存在はどこまでいっても友達であり、恋愛対象にはなっていないことにあります。
友達との恋愛や結婚を意識したときに、さらっと見方を切り替えられれば良いのですが、心はそう便利に切り替わりません。
恋愛対象として見れないまま恋愛や結婚へと突き進んでしまうと、どんなに相手と気が合っていたとしても、その後の関係にはいろいろと難しさが出てくるものです。
いちばん分かりやすいのは、男女の関係を持とうと思ったときでしょう。夫婦なら当然のことも、あくまでも友達という親しさの枠で相手を見ていると話は別。生理的に難しさを感じたり、しっくりこない感じを抱いたりする人もいます。
もちろん、前提として夫婦のカタチに恋愛の要素をどの程度求めるかに正解はありません。異性と見られなくても、穏やかに生活できれば良しとする人もいるでしょう。それはそれで良いのですが、相手に異性としての側面をどこまで求めるかのスタンスが合っているかは確認の必要なところです。
■友達としての「なんでも話せる」を過信しすぎない
友達としての付き合いが長いと「何でも話せる」といったことを相手に感じ、信頼感を抱いた上で結婚相手に選ぶ人がいます。
そもそも友達関係での「なんでも話せる」と夫婦関係における「なんでも話せる」は、深さや話すことの種類がまったく異なります。
たとえば夫婦なら、お金のこと、お互いの将来の希望や子どものこと、普段の生活の些細なすれ違いや共有事項などは、話せたほうが良いでしょう。しか、友人関係では当然、こういった話題は必要ではないのでしません。
夫婦になったらいきなりこうした話がフラットにできるかといえば、それは個々人の価値観やコミュニケーション力によります。
「友達として何でも話せる」相手が「人生のパートナーとして何でも話せる」のかも確認していないと、結婚生活を進める際に違和感を抱くことが増えるのです。
ちなみにこの話は、なにも長年の友人関係から結婚したケースにとどまりません。
普通の恋愛から結婚したカップルでも意外と結婚後に話ができない相手だったと気づき、離婚するケースは一定数あるように思います。
この場合は恋愛時期に気持ちが舞い上がり、そもそもお互いに真正面から話し合えるかの確認をせず結婚してしまっているといえます。
友達関係から結婚するか決めるというのは人柄を知っている分、安心感があるものです。しかしあくまでも関係は“友達の延長ではなく別モノ”という意識が2人の中にないと、結婚生活が成立するかは不安が残ります。そうした不安要素を払拭するためにも、やはり友達から恋愛、結婚とステップアップをはかる際には、恋愛期間をある程度もうけたほうが安心といえるのです。
(文:おおしまりえ)