「私個人の予測ですけど、大谷選手は非常に野球に集中したいと。メディアとかの対応も(中略)窓口を一つにまとめたいタイプなんだと思うんですね」

4月15日放送の『モーニングショー』(テレビ朝日系)で、こう語ったのは月曜コメンテーターを務める信州大学特任准教授の山口真由氏(41)。

銀行詐欺の疑いで訴追されたドジャース・大谷翔平(29)の元通訳・水原一平容疑者(39)について、私見を語った。

「水原容疑者は3月20日の韓国での開幕戦後、クラブハウスでチームに『自分はギャンブル依存症で大谷に借金を肩代わりしてもらっている』と英語で説明したといいます。その後、水原容疑者はホテルの会議室で大谷選手と話す機会を設け、大谷選手に『借金を肩代わりしたということにしてほしい』と“口裏合わせ”を懇願。しかし大谷選手はこれを拒否し、ネズ・バレロ代理人を会議室に呼びました。新たな通訳や水原容疑者の妻も話し合いに加わり、水原容疑者が解雇されたのはこの直後だったようです」(スポーツ紙記者)

番組では、1600万ドル(約24億5000万円)を大谷の口座から、違法賭博の胴元に不正送金していた水原容疑者の事件を特集。国際弁護士の吉田大氏は、大谷がすぐに連絡したのがバレロ氏だったことについて“異例”だと解説した。

バレロ氏は大谷に呼ばれてから、危機管理担当や弁護士に連絡したとされている。

吉田氏は「このような場合、真っ先に連絡すべき人は、本来であれば個人弁護士だったと思います」と述べ、「このような緊急事態発声の時には、球団との交渉を任せているバレロ氏よりも、自分を守ってくれる自分の弁護士に連絡をするというのが通常だと思います」と語っていた。

だが山口氏は冒頭のように私見を述べ、水原容疑者についてこう指摘したのだった。

「多くの人とコミュニケーションに時間を取るよりは、『僕に関することはもう彼に聞いて。僕は野球をやりたいから』っていう彼のパーソナリティがあって、そこを水原さんっていう特異な人に、本当に特異な人格の人に上手く隙を突かれてしまったんだなと思います」

その後も山口氏は、同じ主張を続けた。番組ではMCの羽鳥慎一(53)が事件の背景を説明し、不正送金の手口や水原容疑者と違法賭博の胴元とのやり取りなどを紹介した。

「不正送金に使われた大谷選手の口座は、エンゼルスに移籍したばかりの’18年にアリゾナ州の銀行で開設されました。水原容疑者は大谷選手に同行し、口座開設の手続きを手伝ったといいます。また、水原容疑者が違法なスポーツ賭博を始めたのは’21年9月。この頃に大谷選手の口座の連絡先を、自らの電話番号とメールアドレスに変更していたことも明らかに。水原容疑者は信用で賭けられる上限の金額を引き上げ、胴元への借金は膨らんでいったそうです」(前出・スポーツ紙記者)

■「ここまで特異な人格とは思わなかった」と持論も相次ぐツッコミ

羽鳥から「どうでしょう?」と投げられた山口氏は、「私は水原さんもある意味被害者かなと初めは思ったんですけど、ここまで特異な人格とは思わなかったんですね」と述べた。

その理由について、「まず一つ、一切の葛藤がない。

私は大谷選手の口座に手をつけるまでに、ものすごい葛藤があったんだろうと思ったら、(中略)何の躊躇もなく大谷選手の口座から送金している。で、私は大谷選手の損害を埋めようとしてのめり込んでいったんだろうと思ったら、その勝った分を大谷選手(の口座)に戻そうとした気配は一切ないんですよ」と主張。

さらに水原容疑者の悪質な手口を批判し、こう疑問の目を向けた。

「これはよくわかりませんけど、口座開設に2018年にアリゾナ州(の銀行)に付き添っている。『秘密の質問を作れ』など色んなセキュリティを用意します、と。それを全部、その当時覚えていたものなんでしょうか。

書き留めていたんでしょうか。

どうしてそういうものを記録して、覚えていたんだろうということすら、いま振り返ってみると少し疑わしく思えてしまうくらい、非常に正しくて美しい大谷選手っていう強い光の元に、これだけ大きな影が潜んでいたんだっていうのは凄く驚きました」

“光り輝く大谷選手に潜んでいた影”として、水原容疑者を「特異な人格」と批判した山口氏。いっぽうで、水原容疑者はギャンブル依存症を告白している。13日(日本時間)にロサンゼルスの連邦地方裁判所に出廷し、保釈の条件としてギャンブル依存症の治療も義務付けられた。

そのため山口氏の主張に疑問を抱いた人もいたようで、SNSでは視聴者から異論を呈する声が上がっている。

《ギャンブル依存症は病気です》
《誰でも射倖心煽られたら陥る可能性あるのでは》
《人格の問題ではありません。

ギャンブル依存症の人格否定をやめて頂きたい。#山口真由さん、依存症に対しあまりに無知です》
《ギャンブル依存症の身内がいるので非常に同意。人格問題で片付けられたら溜まったもんじゃない》