今年メジャーデビュー10周年を迎えたロックバンド・Mrs. GREEN APPLE(以下、ミセス)が、7月26日から2日間にわたり神奈川横浜市の山下ふ頭特設会場で野外ライブ「MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY LIVE ~FJORD(フィヨルド)~」を行った。計10万人を動員し大盛況のイベントとなったものの、周辺住民から“苦情”が殺到し、公式が謝罪する事態となってしまった。

Xでは一時《#ミセスの騒音》がトレンド入りするほど、周辺住民と思われるユーザーからは2日間にわたって“騒音”の報告が相次いでおり、ミセスファンですらも苦言を呈したほどだ。

《昨日も、今日も 山下埠頭のミセスのライブ。ヤバいくらいうるさい!!》
《ミセスの音漏れマジで輩が出すような重低音ばかり聞こえて本当に不愉快なんだけど!!!!》
《ミセスは好きだけど、音漏れ問題に関しては擁護できない》

また山下ふ頭を管轄する横浜市によれば「苦情が相当数来ている」とのことで、28日の時点で本誌の取材に対しては「市役所の方にもメールなり電話で苦情が相当数来ているという風に認識しております。コールセンターも含めていろんな部署に苦情が寄せられていて、今承っているとこですので、件数はまだ集計ができてない状況ですが、内容としては『音がうるさい』といったものです」と明かしていた。

くわえて、ある音楽ライターによれば「ライブ向きとはいえない会場でやる難しさはある」と前置きしながら、“ある人気アーティスト”を比較対象に挙げながら以下のように続けた。

「いわゆるライブ会場ではない場所で公演が行われる場合、音響が問題になることは今まででも起きています。たとえばAdoが’24年4月27日、28日に新国立競技場でライブを行いましたが、音響が悪すぎて《歌声が聞こえなかった》と観客からの投稿がSNSに多く見られるなど問題になりました。ライブ自体は過去に他のアーティストも行っていましたが、会場側が定めている音量の制限などがあるため、周辺住民の迷惑にならないようそもそもの制度設計がされているので、観客にとっては残念な公演だったかもしれませんが致し方なしといったところでしょうか。

いっぽう今回のミセスは、特設会場という会場そのものを今回のライブ用に作っており、国立競技場などと違って他アーティストの実績もなく、より慎重に進めることが求められていたはずです。Adoのライブとは比較にならないほど配慮や事前の準備が足りなかったといえるでしょう」(前出・音楽ライター)

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