沖縄・辺野古沖で船が転覆し、同志社国際高校2年の武石知華さん(17)と船長の2人が亡くなった事故から1カ月あまり。この間、武石さんの遺族が運営するnote「辺野古ボート転覆事故遺族メモ」では情報発信がたびたびなされてきたが、新たに公開された記事をめぐって、船の運航団体に厳しい視線が向けられている。

事故は、平和学習のために辺野古を訪れた生徒18人と乗組員3人が乗船した船2隻が、波浪注意報が出されている海域で転覆したことで発生し、「平和丸」に乗っていた武石さんと、「不屈」の船長である金井創さん(71)が亡くなった。船を運航していたのは、米軍普天間飛行場の辺野古移設の反対運動などを展開する市民団体「ヘリ基地反対協議会」だ。

4月12日から、武石さんの遺族が運営するnoteでは、事故発生日以降の出来事を時系列で記した記事を公開している。4月17日には、事故発生後4、5日目にあたる3月19、20日に関する記事を公開。安置所で遺体と対面した際の記述からは、武石さんを失った遺族の悲痛な思いが伝わる。

《知華の名前が書かれている死体検案書、死亡届を直視できない。子を失った親は皆こんな思いをしてきたのか》(3月19日)

記事では、中城海上保安部やキャンプ・シュワブ(辺野古周辺の米軍海兵隊基地)、ホテルスタッフ、タクシーの運転手、航空会社のスタッフなど、遺族が沖縄大罪中に関わった人たちへの感謝の言葉が綴られている。そのほか、同志社国際高校やツアー会社の関係者については、こう記されていた。

《責任云々の話とは別ですが、組織の責任者達が沖縄で私たちの怒りと悲しみを正面から受け止めながらも、逃げることなく、対応してくれました》

いっぽう、《日記で記した数日間に登場しない方達がいます。書きたくても書ける内容が無い人たちです》とも指摘。それは武石さんを乗せていた「平和丸」の船長、その他の乗組員、ヘリ基地反対協議会の関係者だ。記事では、協議会の遺族対応について、以下のように明かしている。

《沖縄にいる間、知華や私たちへ対面しての直接の謝罪、面会可否の問い合わせ、託された手紙、弔電、何ひとつありませんでした。学校、ツアー会社、中城海上保安部のいずれのルートでも問い合わせがなかったことを確認しています。私はこれを、どう理解すれば良いのでしょうか》

協議会の遺族対応をめぐっては、報道各社が4月16日、協議会の代理人弁護士が遺族や学校への直接謝罪を申し入れる書面を3日付で学校に送付していたと報じた。なお、テレ朝ニュースでは17日、代理人弁護士が学校から「遺族に意向を確認中」との連絡を受けたことが報じられている。

事故発生から2週間以上、遺族がとっくに沖縄を発った後のタイミングに送付された申し入れ書。なぜ遺族の沖縄滞在中に謝罪の機会を設けなかったのか疑問が残るが、そもそも事故発生直後から、協議会の対応は問題視されてきた。

「協議会は事故発生日夜に緊急会見を開き、5人の関係者が出席。冒頭で事故に対する謝罪を述べたのですが、全員がウインドブレーカーやスウェットといった普段着同然の恰好。急に会見をセッティングする必要があり適当な服を用意できなったのかもしれませんが、謝罪の場での服装としては“ふさわしくない”という批判がSNSで噴出。さらに、顧問の男性が会見前から会見中にいたるまでたびたび腕を組み仏頂面を浮かべるといった態度を取り、そもそも反省しているのか疑問視されていた。

さらに、3月25日の『デイリー新潮』では、武石さんが乗っていた『平和丸』の船長に直撃取材を敢行した記事を配信。22日の夜に実況見分に立ち会った船長は、その日の夜に名護市内のスナックでかなり飲んでいたようで、退店後に記者が直撃したところ、波浪注意報時の出航の判断は、亡くなった『不屈』の船長の金井氏によるものだったとして『俺が決めたんじゃないよ』『担当はあの人。

俺は決める権利ない』などと発言。当事者でありながら、この“言い訳”とも取れる釈明もSNSで大問題となりました」(WEBメディア記者)

なお、16日の産経新聞によると、協議会の仲村善幸共同代表氏は、同紙の取材に《原因究明が行われている途中なので、そこに全力を挙げる。学校、亡くなられた(方の)ご遺族、関係者に謝罪にお伺いしたい。それがないと自分たちは前に進むことができない》と話したという。この報道や遺族のnoteを受け、協議会の一連の遺族対応をめぐって、Xでは以下のような批判が続出している。

《ヘリ基地反対協議会の誰かしらは遺族に謝罪しているものと思っていた。それが何のコンタクトも無いとは…》
《3月16日に記者会見する時間はあっても、遺族に謝罪する時間は無かったのか。こいつら4日間何してたんだよ》
《ヘリ基地反対協議会共同代表の「(関係者に謝罪しないと)自分たちは前に進むことができない」って芝居がかった言葉、うすら寒くなるな。なんだ「前に進むことができない」って。なにか感動的なストーリーの中にでもいるつもりなのか?

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