義母に誕生日プレゼントを贈っても、返ってくるのは無料スタンプひとつ……。

今回は、その違和感の正体に気づいてしまった女性のエピソードをご紹介しましょう。


義母の誕生日、モヤモヤする出来事が

井上沙穂さん(仮名・32歳)は、義母の誕生日に、ささやかながらも心を込めた贈り物をしました。LINEギフトで送ったのは可愛らしい花束と、お祝いのメッセージ。決して高価なものではありませんが、「関係を円滑にしたい」「失礼があってはいけない」という思いから選んだものだったそう。

「義母は人付き合いに厳しいタイプだから、こういう小さな気遣いも大事かなと思って……本当に善意で送ったんです。なのに、返ってきたのは『ありがとう』の無料スタンプひとつだけでした」

義母から突然“長文びっしりの嫌味LINE”。「ごめん」の無料...の画像はこちら >>
その反応を見た瞬間、胸の奥に小さな違和感が生まれました。スタンプひとつで済まされたこと自体が問題だったわけではなく、ただそこに“気持ちを受け取ろうとする姿勢”がまったく感じられなかったからです。

さらに沙穂さんは、ふと思い出しました。母の日にカーネーションを送った時も、返ってきたのは似たような無料スタンプだけだったことを。

「その時は『まあ、こういう人なのかな』って自分に言い聞かせて無理やり納得しました。でも、続くとさすがにモヤッとしますよね」

何気ない雑談の流れで、その出来事を夫に話すと、返ってきたのは予想もしなかった言葉でした。

知ってしまった、あからさまな対応の差

「『え? 俺には毎回長文のお礼が来ているよ。ときどき電話でもお礼言われてる。めっちゃ喜んでいと思うけど?』と言われて。え、嘘でしょ? 雑に扱われてるのは私だけなんだ! と気がついてしまったんですよね」

義母から突然“長文びっしりの嫌味LINE”。「ごめん」の無料スタンプ1個で返した結果…
画像はイメージです(以下同)
義母は「感謝できない人」なのではない。
感謝を向ける相手を、はっきり選別しているだけなのだと。

「私が好意で送っているのに、私には無料スタンプ1つ? 結局、お礼は大好きな息子にだけ全力って……どれだけ人間が小さいの? って思ってしまいました」

怒りと虚しさが一気に押し寄せ、言葉を失ってしまった沙穂さん。同じ贈り物でも、息子からなら“ありがたい行為”、義理の娘からなら“やって当然の雑務”。そこに沙穂さん個人の気持ちや労力を、最初から評価しないという意図を感じたそう。

「そんな私の気持ちを察して夫は、『これからは俺が贈り物するから、もう気にしなくていいよ』と優しく言ってくれたんです。その言葉で気が楽になり『もう義母への贈り物は卒業しよう』と心に決めたんですよ」

それで話は終わるはずでした。ところが、思わぬ形で“義母の本音”が露わになってしまい……。

突然の義母からの長文メッセージ、そのワケは

「クリスマスに、夫が寄せ植えを義母に贈った後、突然義母からLINEで私に長文が届いたんですよね」

そこに書かれていたのは、感謝の言葉ではありませんでした。

義母から突然“長文びっしりの嫌味LINE”。「ごめん」の無料スタンプ1個で返した結果…
SNSのメッセージを確認する手元
「『息子は仕事で疲れているのだから、こういう贈り物の雑務は嫁であるあなたの役目でしょう? そんなことすら言われなきゃ分からないのはどうかと思うわ』。文字でびっしり綴られた嫌味の数々が目に飛び込んできて、あまりにおぞましくて背中がゾワッとしました」

そこには、「嫁は気を遣って当たり前」「でも感謝する必要はない」という価値観が、これでもかというほど詰め込まれていたそう。

「その文字の圧に、スマホを持つ手が一瞬震えましたが、内容については正直『うるせーな』としか思えませんでしたね」

怒りを通り越し、呆れが勝った瞬間でした。ここまでくると、もう分かり合おうとする気力すら湧きません。


「はいはい、こういう人なんだな」と割り切った沙穂さんは、文章を最後まで読むこともせず、返信に『ごめん』の無料スタンプひとつだけを送りました。

その瞬間、胸に溜まり続けていた鬱憤が、スーッと抜けていく感覚があったそう。

「それ以来、義母からはハッキリと嫌われてしまいました。ですが私は逆にスッキリして、『あ、この人に良かれと思って何かしても無駄なんだ』って分かったので、むしろ距離を置けて快適になりました」

「もうやめよう」と決めただけで、心は驚くほど軽くなるもの。沙穂さんは今日も、自分をすり減らさない距離感で、穏やかな日常を過ごしています。

<文・イラスト/鈴木詩子>

【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop
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