この春、ハンバーガー業界で大きなニュースがありました。それは、ロッテリアが全店消滅したこと。
代わりに新ブランドとして「ゼッテリア」の全国展開がはじまりました。

ロッテリア全店消滅の衝撃。新ブランド「ゼッテリア」の明暗を分...の画像はこちら >>
 運営会社はすき家やはま寿司を運営するゼンショーで、店舗数は300弱(業界4位)。これまでロッテリアだった店が突然ゼッテリアに変わり、「ロッテリアから何が変わったの?」と気になっている人は少なくないでしょう。

 そこで今回は、新生ゼッテリアについて魅力とポテンシャルについて考えてみたいと思います。マクドナルドやバーガーキングが絶好調のハンバーガー業界において、ゼッテリアは存在感を高めることはできるのでしょうか?

絶品バーガーの実力はどれほどなのか?

ロッテリア全店消滅の衝撃。新ブランド「ゼッテリア」の明暗を分けるのは?実食してわかったこと
ゼッテリアの看板商品は、絶品バーガーとフェアトレードコーヒー
 ゼッテリアとは、ロッテリア時代に誕生した看板商品「絶品バーガー」の“ゼ”と、気軽に食事ができる空間を表す「カフェテリア」を組み合わせた造語のこと(注意:ゼンショーだからゼッテリアではありません)。

 そもそも商品名の頭文字を店名に持ってくるということや、店頭看板にもわかりやすく絶品バーガーと書かれていますから、これは「絶品バーガーに期待して欲しい」という強いメッセージに他なりません。

 今回は絶品バーガーの魅力をたっぷり味わうために、「ダブル絶品チーズバーガー」を注文してみることにしました。同商品は、重量感のある100%のパティを2枚重ね、コルビージャックチーズとチーズソース、オーロラソース、レタス、レリッシュをのせたプレミアムなチーズバーガーです。

おいしいけれど、一つ気になったのは…

ロッテリア全店消滅の衝撃。新ブランド「ゼッテリア」の明暗を分けるのは?実食してわかったこと
ダブル絶品チーズバーガー
 実際に食べてみると、パティはマクドナルドのダブルチーズバーガーなどに使われるものと比べてぎっしり分厚く、肉の粗挽き感や旨味を堪能できる濃厚な食べ心地に驚かされます。うん、確かにこれは特別感のあるおいしさです。

ロッテリア全店消滅の衝撃。新ブランド「ゼッテリア」の明暗を分けるのは?実食してわかったこと
ダブル絶品チーズバーガー 単品890円~、セット1240円~
 しかしながら同時に気になったのは、チーズ部分。お世辞抜きにおいしいものの、5年前に食べたちょっと贅沢なチーズバーガーのイメージから進化しているかを考えてみると、自信を持ってイエスとは言い切れません。

 その理由は、ライバル店から続々と登場している新しいチーズバーガーにありました。

進化系チーズバーガーがライバル店で続々登場している

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バーガーキングのクワトロチーズワッパー
 今年初頭にアメリカ金融大手のゴールドマン・サックスに買収されたバーガーキングは業績が絶好調で、店舗数拡大の成長軌道に乗っています。

 ここで人気になっているのが、「クワトロチーズワッパー」。
直火焼き100%ビーフパティに、4種類のチーズ(ゴーダ、モッツァレラ、レッドチェダー、チーズソース)をトッピングしたビッグサイズのチーズバーガーです。

 魅力はチーズの濃厚さだけでなく、口の中でとろけて旨味が広がること。さらには後味も良く、ずっしりたまるような重さや罪悪感はありません。

 そしてもう一つは、“料理人が本気でつくるハンバーガーブランド”として昨年10月に東京・渋谷にオープンした注目店「ネオナイスバーガー」。いまだに行列が絶えない「I’m donut?(アイムドーナツ)」を生み出した平子良太シェフが本気で手がけるハンバーガー専門店です。

 ここでは「ジャンキーチーズディップ」というチーズソースが新登場。チェダーチーズと自家製ベシャメルソースを合わせたディップソースで、好みのハンバーガーに乗せるだけで、レストランのような本格感とジャンクな背徳感が同時に味わえるのです。これぞ新しい時代のチーズバーガーと言っても過言ではありません。

チーズバーガーに革命的な進化を起こせるかがカギ

ロッテリア全店消滅の衝撃。新ブランド「ゼッテリア」の明暗を分けるのは?実食してわかったこと
ネオナイスバーガーで味わえるハンバーガーやポテト、ジャンキーチーズディップなどのソースはすべて手作りで提供されています
 つまりチーズバーガーはハンバーガー店の顔になる存在であり、ここ最近のトレンドを振り返ってみても大きな進化を遂げていることがわかります。またチーズ部分はコクや濃厚さだけでなく、旨味や香り、後味を追求した新商品が続々登場するように。

 ゼッテリアの絶品チーズバーガーは2007年の発売当初から大きな変化はありませんから、今後の全国展開において成功のカギは、チーズバーガーに革命的な進化が起こせるかどうかにかかっているのかもしれません。

 さあ、気になる人はご自身の目や舌で絶品チーズバーガーを確かめてみて、ゼッテリアの未来を予測してみてはいかがでしょうか?

<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>

【スギアカツキ】
食文化研究家、長寿美容食研究家。
東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12
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