(台北中央社)経路不明の感染者が過去に確認されたものの感染対策が功を奏し、4日まで22日連続で国内感染例「ゼロ」を維持している台湾。中央感染症指揮センターの専門家代表を務める張上淳・台湾大教授は、マスクの着用が感染拡大抑止につながっているとの見方を示した。
患者だけでなく健康な人もマスクをつけることでより高い効果が得られるという。

張氏は、陽性患者と健康な人、両者ともマスクをしていなかった場合、非常に感染しやすいとした上で、このうちどちらか一方がマスクをした場合、飛沫による感染を7~9割防げると説明した。健康な人がマスクをすれば、飛沫を吸い込むリスクが抑えられ、患者がマスクをすれば、少なくとも正面への飛沫は遮断されるためだという。さらに、双方ともマスクを着用した場合、感染の確率は1~2%にまで抑えられると推測できると述べた。

張氏は軍艦で起きた集団感染の例に言及。艦内では症状が出た隊員に熱が下がった後もマスクを着用するよう求め、他の隊員もマスクをするようにしていたことから感染の機会が減ったと考えられるとした。
同センターの陳時中指揮官も4日、同艦での罹患率が他国の軍艦の例より低かったとし、マスクの着用や発熱者の隔離など、感染予防策に効果があったとの見解を示した。

軍艦では乗組員377人のうち、36人の感染が確認され、罹患率は約9.5%だった。

(陳偉テイ、呉欣紜/編集:楊千慧)