(嘉義中央社)南部・嘉義県民雄郷で「盲目の仙人」の異名を持つ伝説の占い師、柳得男さん(2013年没)の特別展が開催されている。同郷にある国立中正大学で学ぶ学生らが調査の成果をまとめたもので、柳さんの数奇な人生を紹介している。


民雄で知られた占い師で、顧客には総統を務めた蒋介石・経国父子の他、李登輝氏、陳水扁氏らが名を連ねたとされ、海外の国家元首も柳さんに占ってもらうため訪ねて来たことがあるという。

中正大に通う呉泓錡さんは、地元について学ぶ授業で柳さんの人生をテーマにフィールドワークを実施。授業を終えてからも、仲間を集めて調査を続け、大学から補助金を得て特別展の開催にこぎ着けた。

日本統治時代だった1930年(昭和5)年ごろに生まれ、戦争を経験した柳さん。一説によると、柳さんが視力をなくしてから、戦時中に遺体を埋葬した少女が夢に現れ、秀でた占いの力を柳さんに与えたという。

占いの際には、全て録音するのが柳さんのスタイルで、帰ってからも繰り返し聞けるよう、客にカセットテープを渡していた。
特別展ではその音声を聞くことができる。同展は展示施設「一楽酒家」で30日まで。

(蔡智明/編集:楊千慧)