(連江中央社)離島・連江県(馬祖)東莒島と高松市男木島の子どもたちが制作に参加した「たこ」が6日、東莒島の空に揚がった。アーティストの木村崇人さんが手がけた作品で、実物は9月に始まる芸術祭「馬祖ビエンナーレ」(馬祖国際芸術島)で展示される他、男木島を含む瀬戸内海の島々で行われる「瀬戸内国際芸術祭」でも映像で紹介される予定。


6月に東莒小学校で、7月に男木小中学校でそれぞれ木村さんによるワークショップが行われた。太陽光で色が変わる特別な素材を用い、児童生徒らは願い事を書いたアクリルシートや日常生活で使うさまざまな物、自身の体などで影を作って布に模様を浮かび上がらせた。

東莒小によれば、5日には職員と木村さんが地元の廟(びょう)に出向き、たこがうまく揚がるよう祈りをささげた。6日は午前中に同小の児童や教師、島民が砂浜に集まってたこ揚げに臨んだものの、風が弱くうまくいかなかった。港に場所を移し再度チャレンジすると、夕方にようやく成功したという。

木村さんは中央社の電話取材に応じ、東莒島と男木島は国や言葉、文化が違うにもかかわらず、島の大人の子供に対する願いや思いなどが似ていると言及。作品を通じて人々に二つの島の共通点を感じてもらいたいと語った。

(潘欣彤/編集:田中宏樹)
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