陸軍は現在、CM11「勇虎」やM60A3など約1000両の戦車を保有しているが、その多くの運用年数が20年を超えているため、2019年から27年までに総額405億2415万台湾元(約2000億円)以上の予算を組み、M1A2T計108両の導入を進めている。
M1A2Tは昨年12月に第1陣38両、今年7月に第2陣42両が台湾に到着した。第3陣28両も来年初頭に台湾へ運ばれる予定だ。訓練を受けるため訪米していた指導担当者は昨年11月末に帰国し、陸軍では今年2月初旬から移行訓練を開始。7月10日には北部・新竹県で4両が参加して120ミリ砲による実弾射撃を行っている。
消息筋によれば、第2陣と第3陣も第1陣と同様に移行訓練などを実施した後に、正式に就役するという。
M1A2Tは敵の捕捉と攻撃を迅速・正確に行う「ハンターキラー能力」を備え、砲手による攻撃と同時に車長による索敵が可能となり、戦闘サイクルの効率が大幅に向上する。またエンジン交換を進めているM60A3にも同様の機能が装備される。
(游凱翔/編集:齊藤啓介)