(台北中央社)台湾が米国から購入した戦車M1A2T「エイブラムス」の第1陣38両が、部隊結成前の訓練を終えたことが分かった。消息筋が24日、明らかにした。
10月末には陸軍装甲584旅団で結成式が予定されているという。

陸軍は現在、CM11「勇虎」やM60A3など約1000両の戦車を保有しているが、その多くの運用年数が20年を超えているため、2019年から27年までに総額405億2415万台湾元(約2000億円)以上の予算を組み、M1A2T計108両の導入を進めている。

M1A2Tは昨年12月に第1陣38両、今年7月に第2陣42両が台湾に到着した。第3陣28両も来年初頭に台湾へ運ばれる予定だ。訓練を受けるため訪米していた指導担当者は昨年11月末に帰国し、陸軍では今年2月初旬から移行訓練を開始。7月10日には北部・新竹県で4両が参加して120ミリ砲による実弾射撃を行っている。

消息筋によれば、第2陣と第3陣も第1陣と同様に移行訓練などを実施した後に、正式に就役するという。

M1A2Tは敵の捕捉と攻撃を迅速・正確に行う「ハンターキラー能力」を備え、砲手による攻撃と同時に車長による索敵が可能となり、戦闘サイクルの効率が大幅に向上する。またエンジン交換を進めているM60A3にも同様の機能が装備される。

(游凱翔/編集:齊藤啓介)
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