豪華な池付き庭園かと思ったら塗装だった!マンション公共エリアの偽装景観に住宅購入者らが不満の声(中国)


 高級マンションの魅力の1つに共有施設がある。庭園や豪華ラウンジ、プールやジャグジー、フィットネススタジオや図書館まで揃っているマンションもあるが、住人の憩いの場となる多くの設備があることは、不動産側にとって売るための良い宣伝になる。


 とはいえ本当に使えればの話だ。中国で売買されていた物件は、「自然の緑溢れる庭園」を謳っていたにも関わらず、単にプラスチック塗装で作られた見せかけ景観だったのだ。

 この庭園に惹かれてマンションを購入した住人は「こんなはずじゃなかった」と不満の声が続出している。
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Promised ‘park views’, homebuyers in China get a plastic lake

【豪華な庭園は偽装だった】

 11月17日、湖南衛星テレビで放映された内容によると、同省長沙市にある高層マンションを購入した人たちは、その週末に新居となる部屋の鍵を手に入れて物件を訪れたのだが、激しく失望させられたという。

 マンションの部屋を販売した長沙市の不動産開発業者「Shiji Yujing Real Estate」は、宣伝時に「自然の緑と庭園に囲まれたライフスタイル」をキャッチコピーにし、癒しと憩いを求める多くの人々を惹きつけ、購入に持ち込んだ。

 当然、住宅購入者らはマンションの公共エリアが牧歌的楽園のように見えることを期待していた。


 しかし彼らが実際に手に入れたのは、小さな木材の橋がついた青いプラスチック素材でできた偽の池だったのだ。

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【「侮辱している」と住宅購入者ら怒りの声】

 塗装しただけの、いわば偽装庭園はマンションの屋上から見ると、まるで下に大きな水色の池があるかのような錯覚を引き起こすが、よく見ればがっかりな出来合いの庭園で、住宅購入者らが望んでいたものとは大きく異なる。

 更に、黄色の泥と乾いた芝生で覆われた草ブロック舗装は、一層惨めな印象にしており、購入者らからは「住民をバカにしている」と不満の声があがっている。

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草ブロック舗装は、普通は私道や駐車場に使用されるものだ。ここは駐車スペースじゃない。

庭園ビューということで、青い水のオアシスと緑溢れる景色がオープンエリアにあるはずだった。
私は今、まさに水の中に立っているはずなんだが…塗装のみで、しかも岩や植物は全く存在しない。


【「防火要件と造園ニーズの両方を考慮した」と業者側】

 一方、開発業者側はこのように反論している。

パンフレット内には、確かに塗装以上のニュアンスを示唆していますが、公共エリアに人工池を約束した覚えはありません。

草ブロック舗装は、政府の基準に従って建設されており、防火要件と造園ニーズの両方を考慮する必要からこのようなデザインになっただけです。

 しかし業者のパンフレットには、「まるで桃源郷にいるかのように、ここでは時がゆっくりと流れる」などと謳ってあり、それを読んだ住宅購入者らが心落ち着ける公共スペースがあると思ってしまうのはごく自然といえよう。

 住宅購入者らを騙すようなキャッチフレーズで購入に導いたと大きな非難を浴びている業者側は、メディアの取材に「今後、コミュニティの管理事務所が住宅購入者代表との会議を行い、消防局と都市計画部門の協力を得て、問題解決に努める」と応えている。


References:South China Morning Postなど / written by Scarlet / edited by parumo

記事全文はこちら:豪華な池付き庭園かと思ったら塗装だった!マンション公共エリアの偽装景観に住宅購入者らが不満の声(中国) http://karapaia.com/archives/52284981.html