ライオンのお母さんが4頭の子供たちにやさしく木の登り方を教える
 厳しい自然界で暮らす野生動物たちの親は、子供たちに生きていく術を伝授する。今回ライオンの親が子にさっそく教えていたのは木登りだ。
素早い木登りを習得することで脅威から身を守ったり、遠くの獲物を探すことができるからだ。

 特に日差しが強い熱帯地域では、木陰が最適な避難所になるため、早期の木登り教育が必須となる。

 この日、ライオンのお母さんが4頭の子供たちに木の登り方を教えていた。それはとてもやさしく、愛情あふれる方法だった。

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Lioness Teaches Tiny Cubs to Climb Treeライオンのお母さんが子供たちに木登りを伝授  南アフリカ、クルーガー国立公園に隣接するマラマラ野生動物保護区のガイドを務めているマイケル・モス氏は、この日貴重な瞬間を目撃し、撮影することに成功した。

 4匹の子供を連れた母ライオンが、子供たちに木の登り方を教えていたのだ。


 まずは子供たちが見ている前で自ら木の上に登り、低い声で呼びかけると、そこで彼らが来るのをじっと待つ。

 子供たちはママの近くに行きたくて、ママが通った経路にそって歩きだした。

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 4匹もいればそれぞれに個性もあり、得意分野も違う。真っ先に1匹の子ライオンが見事母ライオンのいる木の上まで到達することに成功した。

 母ライオンは「すごいすごい、よくがんばったね、えらいね」とばかりに、木に登ってきた子ライオンに顔を近づけ、愛情を注ぐ。

 人間のお母さんが子供に何かを教えるときと同様に、がんばった子には愛情というご褒美をたっぷりと与えるのだ。


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 他の子供たちも必死に頑張っている。母ライオンは無理強いせず、その様子をずっと木の上で見守っている。

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 母ライオンの大きな愛情に包まれて、あと数日もすればどの子もみんな木に登れるようになるだろう。

 「獅子は我が子を千尋の谷に落とす」という言葉がある。これは、「ライオンは自分の子を深い谷に投げ落として、這い上がってこられる者のみ育てる」という意味だが、実際にはそのようなことはないそうだ。

 ライオンの子育ては、母親か、群れの中のメス同士が協力して行い、少しでも多くの子ライオンが生き残れるように、手厚くお世話をしているという。


 以下の動画は南アフリカのクルーガー国立公園で撮影されたもので、メスのライオンが道路の真ん中までやってくると、6匹の子ライオンが集まってくるシーンだ。

 「ごらん、あれが人間という生き物と彼らが使用する車というものよ」と教えているのだろうか?

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6 Tiny Lion Cubs Race to Keep Up with Mommy
Written by parumo

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