
■当時のPが激白「伝説のオーディションだったと思います」

日本アカデミー賞・優秀主演男優賞を2度も受賞、「奇跡の男前ランキング」で1位に選ばれるなど、たしかな演技力と抜群のビジュアルで日本中をとりこにする佐藤。幼いころに子役として活動したこともあったというが、本格的な芸能界入りは2006年。1年後、オーディションで「仮面ライダー電王」の主役を射止めた。
作品のスタート時、佐藤は17歳。初めて主演の大役を務めた当時を振り返り、「すべてを教えていただいた現場」「すべてが新鮮だったので、自分の人生の中で一番楽しい時期だったかもしれないですね」と語った。
この時演じたのは、"仮面ライダー史上最も難しい役"ともいわれた1人8役のキャラクター。当時、オーディションで佐藤を発掘したプロデューサー・白倉伸一郎氏は番組にメッセージを寄せ「実は、役柄の難しさからもともと演技派のベテランを主役にキャスティングする予定で、このオーディションで主役を選ぶつもりはありませんでした。しかし彼はそのオーディションで自分の力で主役をつかみ取った、伝説のオーディションだったと思います」と秘話を披露した。
これには佐藤も「そうだったんですか。初耳です」と驚きの表情。視聴者からも「電王の話、めちゃめちゃ興味深かった」「電王のオーディション秘話聞けてよかった!」「たしかにあの役を新人にやらせようとは普通思わない」「伝説オーディションの話、佐藤健さんのすごさが端的に表れてる名エピソード」の声が上がった。
■「そこで戦っていくには根性しかないんです」

「るろうに剣心」シリーズでは「途中、物理的に立てなくなった」というほどのハードなスケジュールをこなして"日本映画史上、最高峰のアクション"と言われるバトルシーンを作り上げた佐藤。役作りへのストイックな姿勢は、26歳の時に主演した日曜劇場「天皇の料理番」でも伝説を生んでいた。
それが、当時も大きな話題を集めた圧巻の包丁さばき。この作品で天皇陛下に仕えた料理人・秋山徳蔵を演じた佐藤は、役作りのためクランクイン1年前から調理学校に通い、猛特訓を重ねたという。
「『天皇の料理番』の台本があまりにも素晴らしくて、この役に向き合う意味と価値が絶対にあるな、と思えたので頑張れた」と当時の思いを振り返った佐藤。この作品で徳蔵の兄・周太郎を演じた鈴木亮平が語った「健のあの包丁さばきに負けるわけにはいかないと思った」のコメントが紹介されると、「けっこう僕も、亮平くんにシンパシーを感じているところがあって」と、役者としての本音を語り始めた。
「同年代にすごい俳優たちがたくさんいるんですよ。1、2、3歳から芝居している人たちと同じ土俵に立って演技しろって言われたら、勝負にもならないというか、無理なんですよ。僕も、たぶん亮平くんもどこかでわかっていて、とはいえ負けたくないんです。だから、そこで戦っていくには根性しかないんです。スキルで勝負できないから魂で勝負するしかない」。そして、林の「仕事で勝ち負けは意識しますか?」の問いに「しますね」と頷いた。
■「初めて俳優としての"夢"みたいなものができた」

打ち込める作品に出合い、全身全霊で演じてきた佐藤。20代後半からは、以前と異なるモチベーションで作品に向き合っているという。
最高視聴率15.4%を記録した"恋つづ"は、佐藤には珍しい王道ラブストーリー。そんな同作に「20代が終わるくらいになって焦りだして、はっとして。やばい、俺このまま30代に突入したらもう二度とキラキラしたラブストーリーできないのか、と思って」「今ギリギリできるものを大事にしたいと思った」という思いから出演を決めたことを打ち明けた。
そして「20代後半くらいから初めて俳優としての"夢"みたいなものができた」とも。その夢とは「日本語で演じ、日本語で作ったドラマを海外の人にも当然のように見てもらえる世界を作りたい」というもの。
「そのためにどうやったらいいかを考えた時に、僕の中で出た答えが"日本発のアジアスターを生むこと"だったんですよ。『あの作品面白いよね』じゃなくて『あの作品のあの人、いいよね』って言われることが大事だと思っていて」「広く知られる作品を作るんじゃなくて、狭くてもいいから(視聴者の心を)深く刺す作品が必要だと思った」とも語った。
■視聴者からも大反響「内面もイケメンすぎる」
夢の実現のために取り組んだ作品が、Netflixで公開中のドラマ「グラスハート」。自ら企画を立ち上げ主演、キャスティング、プロデューサーを務めて作り上げたこの作品。自身も「今までにないくらい準備した」といい、実際、天才ピアニストを演じるため2019年からピアノを猛練習したという。
「アジアスターを生む」という目標のため、キャスティングにもこだわった。菅田将暉、志尊淳、町田啓太ら主要メンバーは佐藤が直接出向いて出演を依頼。「全員、過去イチいいと思います。本当にカッコいいし、愛おしいし、こういう人たちがアジアに羽ばたいてほしいなと思います」と達成感を滲ませた。
最後は作品作りについて「自己満足にならないようにしたい。誰に向けてやっているのか、その人たちの顔を思い浮かべることは大事にしているかもしれないです」と語り、トークを締めくくった佐藤。たっぷり1時間のインタビューに、視聴者からは「見た目だけじゃなく内面もイケメンすぎる」「健さんの話じっくり聞けて貴重すぎた」「2019年からピアノ練習してたとかすごすぎる」といった声が上がっていた。
このほか、中学生時代の可愛い恋愛エピソードや「るろうに剣心」撮影現場での衝撃の裏話などたっぷり語った佐藤。神木隆之介もコメントを寄せ、2人の仲の良さも垣間見えたインタビュー全編がTVerで配信中。
(MBSテレビ「日曜日の初耳学」2025年7月27日放送より)
無料見逃し配信はTVerで2025年8月24日(日)まで
佐藤健 編!
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「日曜日の初耳学」はMBS/TBS系で毎週日曜よる10時放送。
公式HPはこちら。
