行方不明男児宅 死体遺棄の疑いで家宅捜索

 京都・南丹市で行方不明になっていた男子児童・安達結希さん(11)が遺体で見つかったことを受け、警察は15日、男児宅に死体遺棄の疑いで家宅捜索に入りました。

 警察は遺体の状況などから“事件”の可能性もあるとみて本格的な捜査に乗り出したとみられ、親族からも話を聞くなどして、安達さんが行方不明になった経緯などを調べています。

 家宅捜索の意味とは?警察の具体的な動き、これまでの捜索における“不可解な点”から読み取れることは?元警視庁刑事・吉川祐二氏に聞きました。

◎吉川祐二:元警視庁刑事 現在は警察時代の経験を生かし防犯コンサルタントとしても活躍

現場からリポート 自宅の様子は?(15日15時45分ごろ)

家宅捜索 元警視庁刑事は「事件としての手続きが始まったように...の画像はこちら >>

(山中真MBS解説委員の報告)
 現場に緊張が走ったのは15日午前7時ごろ。規制線が張られる瞬間、ピリッとした異様な空気が流れました。しかし、それ以降は、静かに淡々と家宅捜索が続いていました。

 また、午前中は家の外を捜索する様子も見られ、捜査員がメジャーを持って、スロープの幅・長さ、あるいは庭の木と建物の距離を測るような作業も見られました。

家宅捜索 元警視庁刑事は「事件としての手続きが始まったようにみる」 今後は「不自然なこと1つ1つ払拭していくのでは」【京都・南丹市で男児の遺体発見】
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 午前10~11時ごろは、基本的に外で作業する姿は見られず、自宅の中で捜索が行われたと思われます。敷地内を案内されているような時間もありました。

そもそも家宅捜索とは…?

家宅捜索 元警視庁刑事は「事件としての手続きが始まったようにみる」 今後は「不自然なこと1つ1つ払拭していくのでは」【京都・南丹市で男児の遺体発見】
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 15日、安達さんの自宅で行われた家宅捜索。そもそも家宅捜索とは「警察などが裁判所発行の令状(捜索差押許可状)に基づき自宅などを強制的に捜索し、犯罪の証拠品を押収する手続き」のこと。拒否することはできません。

 「自宅」だけでなく、会社や関係者の家など、証拠が存在しうる場所ならどこでも対象となる可能性があります。ただし、家宅捜索=逮捕・容疑者ではありません。

 (元警視庁刑事・吉川祐二氏)
 「何らかの犯罪と思われるものが発生したとき、その件を明らかにするために、いろいろな方面で捜索を行って、場合によっては証拠品などを発見したときには差し押さえていく」
 「単なる思いつきで捜索差押可状が取れるわけではなく、しっかりとした理由があって初めて裁判所から発付されます」

15日の家宅捜索が意味するものは?

家宅捜索 元警視庁刑事は「事件としての手続きが始まったようにみる」 今後は「不自然なこと1つ1つ払拭していくのでは」【京都・南丹市で男児の遺体発見】
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 15日に行われたことに、何か意味はあるのでしょうか?

 元警視庁刑事・吉川祐二氏は「“遺体発見”をきっかけに行う捜査であり、遺体の状況は関係がない」といいます。

 (元警視庁刑事・吉川祐二氏)
 「遺体の死因などとは関係なく、とにかく亡くなった人が横たわっていた、それに基づく死体遺棄容疑という形での家宅捜索」

「“事件”としての手続きが始まったように見ています」

家宅捜索 元警視庁刑事は「事件としての手続きが始まったようにみる」 今後は「不自然なこと1つ1つ払拭していくのでは」【京都・南丹市で男児の遺体発見】
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 14日の司法解剖では死因が分かりませんでした(死因不詳)。事件なのか、事故なのか、現段階では分かっていないということなのでしょうか。

 (元警視庁刑事・吉川祐二氏)
 「そうですね。しかし、今回この捜索差押が行われたということは、司法手続き、要するに『事件』としての手続きが始まったように私は見ています

 さらに、自宅のほか「車」も捜索対象となるということです。

 (元警視庁刑事・吉川祐二氏)
 「今回の場合は『家』が1つ候補に挙がります。さらに敷地に付帯しているのであれば対象に入ってくるということで、車の捜索なども行います。学校についてはやらないのではないかという気がします」

「微物」「間取り」具体的に警察は何をしている?

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 では、警察は家宅捜索で何をしているのか?吉川氏は「微物を探すなど隅から隅まで徹底的に証拠を集める」と言います。

(元警視庁刑事・吉川祐二氏)
 「例えば、安達さんが家の中にいた可能性もあるとすると、着ていた服の繊維片や髪の毛が通常落ちていない場所に落ちていたなど、そのような微物を徹底的に調べていきます。ここには鑑識も入っていると思います」

 「微物」については今後、科学捜査も行われる可能性があるということです。

(元警視庁刑事・吉川祐二氏)
 「今後そこで採取できたものをもとに、科捜研などを入れて行うことはあります」

 また、捜索の映像からはメジャーのようなもので庭の範囲を測るなどの様子が複数見られました。これについて、吉川氏は「家宅捜索では間取り測定も行うもの」と話します。

(元警視庁刑事・吉川祐二氏)
 「これは特別変わったことではなく、捜索現場の見取り図をつくるためにも間取りの特定は必要になってきます」

 ヘリ映像では、メジャーのようなもので庭の範囲や木と木の間を測定するような様子も見られました。

(元警視庁刑事・吉川祐二氏)
 「今回はすごく広い敷地ですから、相当な数になると思いますが、例えば普通のマンションでも測定を行います」

「不自然だと感じていることについて解明できたことがあるのではないか」

家宅捜索 元警視庁刑事は「事件としての手続きが始まったようにみる」 今後は「不自然なこと1つ1つ払拭していくのでは」【京都・南丹市で男児の遺体発見】
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 14日時点で警察は「事件・事故両面で」としていましたが、15日には死体遺棄容疑での家宅捜索に踏み切りました。

 今後の展開について、吉川氏は次のように予測します。

 (元警視庁刑事・吉川祐二氏)
 「今回の一件は本当に不自然なことが多い。その不自然なことを1つ1つ払拭していく。これが今後行われていくと思います」

不可解な点は「有力目撃情報なし」「発見場所バラバラ」

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 今回の件は、「通学用かばん・靴の発見場所がバラバラ」など、不可解な点が見受けられます。

(元警視庁刑事・吉川祐二氏)
 「あくまでも私の推測ですが、かばんについては不自然。発見できなかったものが急遽出てきた。

そのようなことから考えても、警察の捜査を封じ込めるために、“攪乱的に”置かれたのではないかなと」

■「安達さんが全く見えてこないというのは不思議」

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 「有力な目撃情報がない」という点については…

(元警視庁刑事・吉川祐二氏)
 「これが本当に不思議です。例えば、かばんが見つかった山中に行くにしても、必ず安達さんが動いている可能性がある」
 「小学校で父親の車から降り、その後行方不明になっている…私も現場に行きましたが、父親が下ろした場所は児童館の前です。そこから、例えば山を下るにしても目撃者がいない。誰にも見られてない。学校に入った気配もない。安達さんが全く見えてこないというのは不思議です」

家宅捜索いつまで続く?

 今後、捜索はいつまで続くのでしょうか?

(元警視庁刑事・吉川祐二氏)
 「建物の大きさがポイントになってくると思います。通常は途中でやめるということはありません。最後までやらなきゃいけない。1日でできない広さではないと思います。ただし、もし1日できなかった場合は、明日に持ち越すこともあり得ます」(2026年4月15日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)

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