集中が続かないなどといったADHDの症状を軽減する新たな治療法が。なんと“ゲーム”なんです。
6月5日から医療機関での処方が始まった「ENDEAVORRIDE(エンデバー・ライド)」。集中が続かないなどの特性があるADHD=注意欠陥・多動性障害の症状がある子どもに処方されるゲーム形式の治療用アプリです。
(販売元の塩野義製薬 吉本悟執行役員)
「特にお子さまということでいくと、治療することに対して苦しみやプレッシャーを感じていただきたくないなと思っています」
「薬を使わない治療法について、新たな選択肢をご提供できるのではないかなと思います」
壁や障害物にぶつからないように乗り物を動かしながらコースを進みます。決められた色、この場合だと青色のキャラクターだけを見つけてタップして集めます。
塩野義製薬によりますと、2つの操作を同時に行うことで、ADHDの患者の脳で働きが低下しているとされる脳の司令塔部分「前頭前野」を活性化させるのだといいます。
新たな治療の選択肢の登場に期待を寄せる家族も。大阪府内に住む伸晃さん(9)は、ゲームが大好きな小学4年生です。2年前にADHDと診断され、集中力が続かなかったり落ち着きがなかったりする特性があります。
(伸晃さんの母・琴海さん)「同年代の子と一緒になると明らかにじっとできない。かんしゃくも多かったし。
―――毎日生活とか学校とかでちょっと嫌やなと思うこととかある?
(伸晃さん)「動いたらいけない」
体が小さいことや副作用に悩まされたこともあり、薬での治療は続かなかったといいます。
(伸晃さん)「薬は苦いから。
伸晃さんは現在、放課後等デイサービスに通うなどして治療に取り組んでいますが、母親の琴海さんは、ゲーム形式のアプリだと家でも取り組みやすいと話します。
(伸晃さんの母・琴海さん)「集中力が上がったら、ほかのゲームももっと上手になるかもしれないよ」
(伸晃さん)「やりたい」
(伸晃さんの母・琴海さん)「(放デイは)行っても週1回とかしかないので、家で毎日できるとなるとかなり、ありがたいなと思いますね」
このアプリを使った治療は、1日1回、25分程度6週間続けるといいます。塩野義製薬が行った臨床試験では、通常の治療に加えてアプリを使った患者は使っていない患者と比べて、不注意などの症状の改善に約3倍の開きがあったということです。
ADHDの治療に長年たずさわっている医師は、薬に抵抗感がある子どもにも治療の選択肢が広がったことに意義があると話します。
(安原こどもクリニック 安原昭博院長)「治療に取り組むきっかけとして、子どもが『自分がこういうトラブルを持っている』と自覚して治していくきっかけになると思うので。薬に代わって活躍できるといいのかなと思う」
厚生労働省によりますと、「ENDEAVORRIDE」はゲーム形式の治療用アプリとして日本で保険適用される初めての製品だということです。

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