全国的に手足口病の感染が拡大するなか、新型コロナウイルスも感染が徐々に拡大しています。

特にゴールデンウィーク明けから、従来「感染しにくい」とされてきた18歳未満の子どもへの感染が広がっています。

専門家は、これから夏休みが始まり、人の移動が増えるほか、暑くなって冷房をつけることで、換気がしにくくなると指摘。例年夏に感染が拡大する傾向があるとして、感染対策に注意するよう呼びかけています。

感染者数は“西高東低” 九州・四国地方を中心に感染が拡大

厚労省が発表した新型コロナウイルスの定点当たり患者の最新の報告数(第27週:6/29-7/5)は、1.47となりました。

ゴールデンウィーク明けの第21週(5/18-5/24)から7週連続で増えています。
第23週(6/1-6/7):0.42
第24週(6/8-6/14):0.58 
第25週(6/15-6/21):0.85  
第26週(6/22-6/28):1.08 
第27週(6/29-7/5):1.47

都道府県別では、鹿児島県(13.09)が最も多く、次いで宮崎県(9.07)、愛媛県(8.08)、大分県(7.26)などが続きました。

「手足口病」流行のなか…新型コロナの感染がじわり拡大 中心は...の画像はこちら >>

MBSは都道府県別の患者報告者数を色分けで示した地図を作製しました。赤い色が強くなるほど、感染者が多くなっていて、九州・四国地方を中心に感染が拡大している様子が確認できます。

近畿地方では、和歌山県(2.04)が最も多く、次いで京都府(1.39)、兵庫県(1.30)と続きました。

18歳以下の感染割合が増加 6月中旬以降半数超える

「手足口病」流行のなか…新型コロナの感染がじわり拡大 中心はセミのようにある日突然現れる変異株「セミ型」 患者数は“西高東低”で半数は子ども 【データで見る感染症】
提供:エムスリー株式会社(JAMDASデータベース)

今回の流行の特徴は、18歳未満の子どもの感染者の割合が多いことです。

国内の約9000の医療機関の電子カルテを元にしたデータ「JAMDAS」のデータをみてみると、青色とオレンジ色で示される18歳未満の子どもの患者の割合は、ゴールデンウィーク以降、徐々に割合が拡大し、6月中旬以降には5割を超えました。

データを収集・分析しているエムスリー社によりますと、データを取り始めた2024年度以降、感染者のうち子どもが半数を超えたのは今回が初めてだということです。

今回の流行の中心となっているのが、「セミ型」と呼ばれる変異株です。実は、2022年に初めて検出されたことがあるものの、長い間ほとんど姿を現していなかったというものです。

地下深くで数年間じっと過ごし、ある日突然地上に大量に姿を現す昆虫の「セミ」に似ていることから、研究者たちの間で「セミ型」という通称で呼ばれるようになりました。

感染症学の専門家「セミ型は免疫をすり抜ける特徴…」

「手足口病」流行のなか…新型コロナの感染がじわり拡大 中心はセミのようにある日突然現れる変異株「セミ型」 患者数は“西高東低”で半数は子ども 【データで見る感染症】
MBS

感染症に詳しい大阪公立大学大学院の掛屋弘教授によりますと、セミ型には免疫をすり抜けるという特徴があるということです。

掛屋教授は、セミ型が子どもに感染しやすいという特徴があるかはまだわからないとしたうえで、「そもそも子どもはこれまでの感染やワクチンの経験が大人より少なく、免疫の引き出しが少ないうえ、学校や保育園という集団生活環境によって感染が拡大しているのではないか」と話しています。

そのうえで、▼これから夏休みが始まり、人の移動が増えること、▼暑さが本格化して冷房を使う機会が増えることで、換気の機会が減り、感染リスクが高くなる、と指摘しました。

掛屋教授は「手洗いやうがい、マスクや換気などの感染対策を今一度徹底するほか、抗ウイルス薬を効果的に使うことも考える必要があるのではないか」と話しています。

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