【モデルプレス=2024/05/09】少年忍者が8日、神奈川・横浜アリーナにて「少年忍者 Arena Concert 2024 The Shining Star」を開催。ここでは昼公演の様子をレポートする。


◆少年忍者、横アリで魅了

グループ単独での初アリーナ公演となった全3公演、オリジナル曲4曲を含む全26曲(アンコールを含む)を全身全霊で披露し、全国や世界各地から集まった総動員数4.5万人の観客を“光り輝く世界”で20人を超えるメンバーのパッション溢れるライブで魅了した。

グループ内でトップのダンススキルを持つ、織山尚大と川崎星輝(※「崎」は正式には「たつさき」)が中心となり、演出を担当し、“感謝”をテーマにしたという今回のステージ。これまでの彼らの軌跡を感じられるエモーショナルさが随所に散りばめられたセットリストに仕上がり、特攻やリフター、お立ち台などアリーナ規模の公演だからこそ取り入れられる演出も多数盛り込まれ、多幸感に満ち溢れていた。

以下、公演レポート。

◆少年忍者、センターから堂々登場

開場後、場内では同グループのオリジナル曲やこれまでにカバーしてきた同事務所所属の先輩たちの名曲がBGMに。カラフルに光る星の装飾が散りばめられ、ステージ上部には「少年忍者」と、メンバーの青木滉平が心を込めてデザインしたツアーロゴ「Shining Star」の文字が浮かび上がるように光輝いていたメインステージ。
開演直前、ステージ裏からメンバーによる円陣の声がかすかに漏れ、会場からはどよめきが。暗転すると、「最高の思い出、最高の1日にしようぜ!」といったようなメンバーの力強い煽りとともにセンターに白い布が出現し、センターステージと花道を包みこんだ。公演の始まりを彩ったのは、同公演のタイトルにもなり、ライブでは定番の「The Shining Star」。異例とも言える、会場中央のリフターが上がり、金色に輝くお揃いの衣装を着用して横一列での登場。大画面に映し出された少年忍者の名前を背負いながら踊る正面はもちろん、これまで観る機会のなかった横顔や後ろ姿をあえて見せる演出で観客からの歓声が鳴り止まず、メンバーは“少年忍者のファン”だけが埋め尽くす会場を見渡しながら噛み締め、中には少し目を潤ませる姿も見えた。

1曲目の煌きそのままに長年グループとしてパフォーマンスしてきた「SEVEN COLOURS」。
七色に輝くステージとペンライトの海の中を外周いっぱいに広がったメンバーがみずみずしく歌い上げ、端から上の方まで誰もおいていかないライブを冒頭から体現して魅せた。「絶対勝つぞー!」の円陣で気合いを入れ、壮大な映像を背負いながら眩しいぐらいの輝きを放つ「AinoArika」、グループとして初のオリジナル曲でMVも制作した「太陽の笑顔」と冒頭からノンストップで駆け抜ける。さらに、黒田光輝が「俺達に会いたかったー?」と呼びかけ、ファンとのコール&レスポンスで、会場の一体感が高まった。

◆少年忍者、多彩なパフォーマンスで魅せる

衣装替えし、再びメンバーがメインステージに集まると大人数ならではフォーメーションやカウントずれの振り付けを生かしたダンスパフォーマンスから、2024年の新春帝劇公演「Act ONE」で初披露した「Dreamers」の重厚感あるイントロが流れると一気にメンバーの表情と会場の空気が引き締まり、これまで披露してきたものとは比べ物にならないほど息を呑むパフォーマンスで観客を引き込む。

続く「JUMPing CAR」では、それぞれ耳付きのカチューシャやしっぽをつけ、動物に扮しメンバー同士が戯れる仲睦まじい一幕も。グループとしての2つ目のオリジナル曲となる「Merry Very Go Round」では、カラフルでポップな映像が流れ、ステージいっぱいに広がったメンバーが表情豊かに届けた。


◆少年忍者、懐かしい楽曲続々

行き着く暇もない前半戦が終了し、MCでは改めてファンへ横浜アリーナでの単独公演の実現を感謝。「裏でお客さんが入ってくる様子の映像を見て実感が沸いた」(檜山光成)「夢舞台すぎて実感が沸いてない」(星輝)、「初日があっという間すぎた。『今日で終わり?』って(笑)」(元木湧)と単独公演への思いをそれぞれ口にした。

個人うちわ20種を始めとした今回の公演のために制作されたグッズをとにかく嬉しそうにアピールするメンバー。グッズの使い道を実演して盛り上がる場面もあった。

また、8月にTOKYO DOME CITY HALLにて、ライブ「PASSION!!~忍 in the Summer 2024~」を開催することを発表。
「今年もみなさんと素敵な夏をすごすことができます」「3ヶ月後にまた会えるね」とのメンバーの声も相まって、会場は歓喜に包まれた。

MC後、大きな歓声が上がった「さくらガール」。春の訪れを少年忍者が知らせてくれる楽曲として、ファンから熱い人気がある名曲で、指先から足先まで意識され息のあったダンスや個々の高い表現力で、桜の花びらが散る様子を見事に表現。ライブ後半では、大人数構成と横浜アリーナという大規模会場を見事に掛け合わせた演出が続々と。「Happiness」「ウィークエンダー」「スキすぎて」「ブラザービート」の“胸キュンメドレー”、「今」「With you」「LOVE together」などの本人たちやファンも思い入れが強く長らく愛されている楽曲から最近のバズ曲までふんだんに詰め込んだ怒涛のメドレー。メンバーが上層部分のスタンドまで散らばり、至近距離でパフォーマンスを届け、甘いセリフでもファンを虜にした。


◆少年忍者、新生「Japanese Soul」解禁

大人数構成を生かしたもう1つの大きな見どころであり、メンバーの絆をテーマにした「Japanese Soul 2024」。日本の和の良さと大人数だからこそのダイナミックなパフォーマンスや次々に繰り出されるアクロバットを掛け合わせたグループの代名詞の1つとなるようなコーナーである。このコーナーでは定番の皇輝のひと声でペンライトの光りが消え、会場は暗闇と静寂に包まれる。和風姿で颯爽と登場し、ただ真っ直ぐに前を見据える表情がたくましく、覚悟を感じた。構成される楽曲やフォーメーションが一部一新、広いステージと何万人もの観客を意識し進化した堂々した姿を魅せた。

本編ラストは、冒頭同様にグループの名刺のような楽曲「The Shining Star」。
メンバーの呼びかけで、メンバー含め全員で白いペンライトの光を灯し、会場全体が真っ白に染まり幻想的な雰囲気に。初披露となった2番パート。今、まさに明るい未来を目指しがむしゃらに歩み続ける彼らの気持ちを代弁したような真っ直ぐな歌詞を堂々と歌い上げる。メインステージに横一列で再び集合した20人は巨大な城が映し出されたスクリーンへとダイブ。まだ見ぬ希望へと全員で飛び込んでいく後ろ姿は、これまで地道に積み上げてきた個人やグループとしての歴史が重なる。後ろ姿で颯爽とステージから降りる様子は、力強さと「目を離さずついてこい」と言わんばかりに導いているようにも感じた。

アンコールでは、全員がグッズのTシャツにデニムを合わせたカジュアルスタイルで「Amazing Summer」を元気に披露。曲中に出てくる掛け声やファンが踊りやすくキャッチーな振りで再び会場が一体に。「3秒笑って」「太陽の笑顔」と笑顔溢れる楽曲で明るく締めくくった。

◆少年忍者、ユニットで個性光る

大人数だからと団体として見られてしまうことも多いが、個々の輝きがあってこそ迫力が生まれる団体芸。今回の単独公演では、それぞれが他のメンバーに負けないポテンシャル、努力の成果から生まれる今の彼らにしか出せない輝きを解き放った。

前半のユニットパートのトップバッターは、皇輝、田村海琉、檜山、稲葉通陽、星輝の5人が「DEAR MY LOVER」を披露。ブルーを基調とした華やかな衣装に身を包んだ5人の王道の王子様を思わせる風貌に黄色い声が上がった。続く、深田竜生とヴァサイェガ渉は裸ジャケットのスタイルで「愛されるより愛したい」を色気たっぷりにパフォーマンス。長身を生かしたしなやかなダンスと甘い歌声を響かせた。

前半ラストは織山、久保による迫力あるダンスが印象的な「Big Bang」。2023年夏のライブでも新しい挑戦としてソロダンスを披露したことが話題になっていた久保廉。今回のライブでは、グループのパフォーマンスの数々の振り付けを担当し、メンバーからもその才能が一目置かれている織山と感情たっぷりにダンスを披露した。

後半のユニットは、瀧陽次朗、青木の演奏に合わせ、豊田陸人と山井飛翔がボーカル、安嶋秀生と長瀬結星が感情を込めたダンスと多面的な表現を魅せた「Imitation Rain」、グループの歌を支えるメンバーである鈴木悠仁が「雨傘」、北川拓実が「虹」をセンターステージでソロで歌い上げ、それまでの賑やかな雰囲気から一転、観客はじっくりと聴きいった。

ユニットのラストに満を持して登場した黒田、元木、小田将聖。毛皮つきの衣装をまとい、本家SixTONESさながらの勢いに、ファンもペンライトを高く掲げ、盛り上がりが最高潮に。黒田の重厚感とメリハリのあるダンス、元木の低温ボイスと唯一無二のラップ、グループ最年少ながら2人に負けない色気と大人っぽさと、圧倒的存在感を3人で魅せつけた。

約2時間の公演で数々の成長と進化した姿を魅せたメンバー。今日までグループとしても個人でも様々な現場を経験し、それぞれがレベルアップした状態でグループとして放つエネルギーは圧巻だった。一方で、少年のような無邪気な様子やお茶目な姿など、飾らない等身大の姿も見せてくれるギャップもファンの心を掴んで離さない、彼らの魅力だろう。初の単独アリーナ公演にかけた彼らの本気の想いに触れ、胸が熱くなり、名残惜しくも感じてしまった。これから21人でどんなミライを歩み、パッションを届けてくれるのか目が離せない。(modelpress編集部)

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