また、機構面においては、MS41クラウンまで使用され好評だったX型フレームを捨て去り、新設計のペリメーター・フレームが導入された。ストレスのかかる部分を重点的に補強したシンプルで軽量なフレームは、その後7代目のMS120クラウンまで使われ続けた。
内装においてもAM/FMオートチューナーの採用、オプションで選択可能なエアコン、上級グレードのみながら装着可能なパワーステアリングなど快適装備が満載。
まさに王冠の名にふさわしい高級感あふれるハイオーナーサルーンのイメージを作り上げることに成功した。
69年9月にはマイナーチェンジが実施され、フロント形状が大きく変わる。グリルとヘッドライトの上部がフラットになり、もともと直線的なデザインのMS50をいっそう直線基調になった。
ボンネットの裏もキレイに塗り直された。エンジンが映り込んでいることからも、その美しさが分かる。
トランクルームも新品同様に。内側に飛び出して見えるのは、新しく付け替えられたリアランプの配線。
エンジンルームのクリアランス不足からスペースを探してねじ曲げられたエアクリーナー。
コンソールボックスの後ろに設置された灰皿とシガーライター。
ペリメーター・フレームの採用でキャビンスペースが先代より広くなり、後席のヘッドクリアランスに貢献。
掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年12月号 Vol.148(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)