就職活動を舞台に六人の登場人物の裏の顔が巧みに暴かれていき、六人の「嘘」と「罪」の真相がクライマックスで次々と伏線回収される浅倉秋成氏による小説『六人の嘘つきな大学生』(角川文庫)を実写映画化。“嘘つき”な大学生キャストとして、山下美月・倉悠貴・西垣匠の出演が発表された。

 先に発表されていた、早稲田大学社会科学部の学生で、洞察力に優れた主人公・嶌衣織(しま・いおり)役の浜辺美波、嶌と第二次面接で出会う立教大学経済学部の波多野祥吾(はたの・しょうご)役の赤楚衛二、慶応義塾大学総合政策学部の学生・九賀蒼太(くが・そうた)役の佐野勇斗に、山下・倉・西垣も加わり、“六人の嘘つきな大学生”が出そろった。

 お茶の水女子大学で国際文化を学び、語学力と人脈に絶対的自信を持つ学生・矢代(やしろ)つばさを演じる山下は、 乃木坂46第3期生としてデビューし、今年の5月に乃木坂46からの卒業を控える。アイドル活動を行いながら、ファッション誌「CanCam」の専属モデルを務め、俳優業では連続テレビ小説『舞いあがれ!』や日曜劇場『下剋上球児』に出演するなど、多方面で活躍の場を広げている。

 卒業後初の映画出演作となる本の矢代という役について山下は「不器用な性格故に誤解されやすく、けれど真っ直ぐで愛おしいキャラクターでした。強気な発言の裏に隠れる脆さもあり、共感できる部分も多かったです」と自身と重ね合わせながら演じた様子。「思う存分六人全員を疑って、そして信じていただけたらうれしいです」と語っている。

 倉が演じる森久保公彦(もりくぼ・きみひこ)は、一橋大学社会学部社会学科の学生で、口数が少なく冷静な性格だが分析力に優れており、公認会計士の資格を持つ。本作についても倉は「多くの人が経験する就活の中で浮き彫りになっていく人の本質と多面性、散りばめられた伏線、ワンシチュエーションでの会話劇。世代を選ばず、多くの方に楽しんでいただけると思います」と手ごたえを感じるコメントを寄せている。

 高校時代は野球部のキャプテンでスポーツマン、明治大学国際日本学部に在学し、ボランティアサークルの代表を務める袴田亮(はかまだ・りょう)を演じるのは、2022年にドラマ『みなと商事コインランドリー』のイケメン高校生役で一気に世間の注目を浴びた俳優・西垣匠。もともと原作のファンだったという西垣は、「この作品に携わることが出来ると知ったときは心が躍るような気持ちでした」とオファーを受けた時の喜びを語る。さらに、「最後まで気持ちを切らさずに頑張れたのは、共演者みんなで励まし合い、ディスカッションし合いながら、作品作りができたからだと思います」と、作品の中の世界だけではなく、厳しい撮影も六人で一丸となって乗り切ったことを明かしている。

 本編映像初解禁となるティザー映像も公開。嶌衣織による「この中に嘘つきがいること、私は知っているから」という衝撃の告白から始まる映像は、最終選考に残った優秀で善良な六人が、謎の告発文をきっかけに裏の顔が暴かれることで、疑い合い、豹変していく姿を映し出した緊迫感のある映像となっている。果たして嘘つきは誰なのか?六人の本当の姿とは?嘘の応酬の末に勝ち残るのはたった一人だけ。一人一人の表情の変化にも注目だ。

■山下美月コメント
 原作の掌で転がされていく展開に心をひかれ、ここが伏線だったのか!と、気づけば本が付箋だらけになっていました。

 矢代は、不器用な性格故に誤解されやすく、けれど真っ直ぐで愛おしいキャラクターでした。強気な発言の裏に隠れるもろさもあり、共感できる部分も多かったです。

 撮影現場は、六人のヒリリとした空気はどこから作り出されたのか?と思うほど、裏では笑いが絶えませんでした。脚本を読みながら六人で語り合ったり、他愛も無い話をしたり、日々チームワークが深まっていく実感がありました。

 本作は、感情が露わになり、冷静さを欠いていく人間の姿が怖くも面白い作品だと感じております。思う存分六人全員を疑って、そして信じていただけたらうれしいです。

■倉悠貴コメント
 初めて原作を読んだ時、次の展開が気になってページを捲る手が止まりませんでした。多くの人が経験する就活の中で浮き彫りになっていく人の本質と多面性、散りばめられた伏線、ワンシチュエーションでの会話劇。世代を選ばず、多くの方に楽しんでいただけると思います。よろしくお願いします。

■西垣匠コメント
 原作のファンだったので、この作品に携わることが出来ると知ったときは心が躍るような気持ちでした。そして、浜辺美波さん、赤楚衛二さんをはじめ、このキャストの中に自分も参加させていただける喜びと、佐藤祐市監督ともご一緒できることがうれしかったです。 最後まで気持ちを切らさずに頑張れたのは、共演者みんなで励まし合い、ディスカッションし合いながら、作品作りができたからだと思います。

 皆様より一足先に観させていただいたのですが、緊迫感満載で、笑いも涙もある伏線だらけの作品になっております。 袴田亮の表の顔も裏の顔も全部、さらけ出しました。 どうぞ劇場で、お楽しみください。

■プロデューサー: 稲垣優
・山下美月について
 これまで「アイドル」と「女優」という異なる二つのフィールドで活躍を続けてきた山下さんの姿を拝見して、「二面性をどう演じるか」が最も重要なポイントであるこの作品において、矢代つばさという役をどう演じるのかを観てみたい、という思いでオファーしました。撮影中は、こちらの期待をさらに超えるパフォーマンスを連日披露されており、今年乃木坂46を卒業される山下さんの新たな1ページにふさわしい、「映画女優」としての魅力溢れるお芝居を、ぜひスクリーンで体感していただけたらと思います。

・倉悠貴について
 原作を読んだ時から森久保役には倉さんの顔が浮かび、「当て書きしたのでは?」と思えるほどのハマり役でした。ちょうど撮影は映画『OUT』の公開直前でしたが、ヤンキーとはほぼ真逆の森久保を見事に演じられており、その演技の幅広さに大変驚かされました。同時に、現場で次にどんなお芝居をしてくるか分からない予測不能さも持ち合わせており、いつもワクワクしながら倉さんの演技に見入っていたのを思い出します。

・西垣匠について
 これまでピュアな好青年を演じることの多かった西垣さんは、大らかなイメージの袴田にピッタリだと思いオファーしましたが、それだけではない新たな袴田の魅力を、西垣さんにお芝居で引き出していただいたのがとても大きな発見で、西垣さんだからこそ表現できる袴田亮が、そこにはありました。そして、詳しくはまだお伝えできませんが、映画のサスペンスパートを最初に担うのが袴田。西垣さんにはその緊張感も見事に表現していただきました。ぜひご期待ください。