原作は、2021年に小学館より刊行された桜井美奈氏の同名小説。DV夫を殺した妻が、やっと手に入れた平凡な日常を過ごす中、殺したはずの夫が突然目の前に現れる。本作は、そんなにわかには信じがたい出来事を機に、主人公と“殺した夫”の過去の罪と愛が交錯する衝撃のサスペンスミステリー。
夫を殺した過去を隠して生きるデザイナー志望の主人公・鈴倉茉菜を山下が、茉菜への壮絶なDVの末に殺され、記憶を失くした状態で数年後に再び茉菜のもとに現われる夫・鈴倉和希を萩原が演じる。
第1話では、壮絶なDVを受けた末に夫を殺して5年後、アパレル会社に勤務し念願の洋服デザイナーデビューを目前に控えた茉菜の元に、殺したはずの夫・和希が突然帰ってくるところから始まる。和希が復讐のために現れたのではないかとおびえる茉菜だったが、記憶を失くし、過去の自分を悔いてやり直したいと語る和希を無下にできず、2人は奇妙な共同生活をスタートすることに。次第に茉菜の壮絶な過去と和希の秘密が明らかになっていく。
初公開の劇中映像とメイキング映像がふんだんに盛り込まれたSPインタビューでは、山下から「ここまで濃度が高い作品は初めて。毎日本当に頭を悩ませていた」と、過酷なバックボーンを抱えた茉菜という新境地の役柄に挑戦した苦労が語られるほか、3作目の共演となる萩原との信頼関係が垣間見られるエピソードも。また、“殺された夫”和希という謎めいた役柄を演じる萩原からは、「かなりフラットに作った」「クリーンに見える必要はないなと思った」と、特殊な役柄を作り上げるにあたり心がけたことが語られている。