『焼肉ドラゴン』や韓国映画『パラサイト 半地下の家族』の日本版舞台化での台本・演出などを手掛けた鄭が、2020年に書き下ろした本作。
二人の若者の恋物語と時代を生きるならず者たちの抗争劇に、人種間や国と国との差別・格差などの普遍的なテーマを巧みに織り込み、笑いありと涙ありの作品で話題となった。ロミオとジュリエットを演じるのは、初演から続投となる桐山と柄本。桐山が吃音症に悩む奥手で泣き虫ながら屋台で働く真面目な青年ロミオを、柄本がダメ男に貢ぐ癖があり気が強いながら心根が真っすぐで優しいジュリエットを演じる。
新型コロナウイルスの影響により、全公演完走することなく公演中止となった作品の5年ぶりの再演について八嶋は「再演っていうので、僕あんまり慣れてないんですけど。前回途中でコロナ禍になって中止になったものですから、関西が舞台の大阪弁の話なのに、大阪公演もワンステージもやってないんですね。だからぜひ関西でお披露目したい」と意気込み。
さらに「時生くんの役がジュリエットっていうのが、ちょっと男性に翻弄されながら全国を行脚したような感じで、関西弁にはなってないんですけど…(笑)」と暴露すると、桐山は「ほな稽古十二分にできてないです」と鋭くツッコみ。八嶋は「いやいやいや、違う違う、もうこれは“時生弁”ってことで逆に確立したかたちになってる」「全国を行脚したというバックボーンもあって、どの方言でもない“時生弁”。オリジナルです」と熱弁すると、桐山が「オリジナルなん?」と驚いた。
そして八嶋は「これを持っていった時に、関西のお客さんがどういう反応するのか、今回楽しみだなと」と明かした。