――演じるくらの印象、そして朝田家の雰囲気を教えてください。
最初に脚本の中園さんから「おばあちゃん役なんてやらないわよね~?」と言われて、「え、全然やるよ~」とお返事しました(笑)。くらは、かわいらしい人ですよね。そんなに物事を真剣に考えていないところが自分と似ているなと思います(笑)。朝田家は、いつも楽しく和やかな雰囲気で、孫たちもみんなかわいくて。自然と家族の空気感を作り上げることができました。本当に仲がいいと、それが画面にも出ると思うので、朝田家の仲の良さも見ている方々に伝わっているんじゃないかなと思います。くらが羽多子(江口のりこ)さんにツッコまれるシーンもよくありましたが、おもしろかったですね。実際に吹き出しそうになった場面もありました。あのお芝居の間が江口さんらしくて、すごく楽しかったです。
――第16週で、夫・釜次が亡くなりました。釜次と、演じた吉田鋼太郎さんの印象を教えてください。
釜じいは怒りっぽいところもありますが、その怒りの中にも温かさを感じますね。
釜じいが亡くなるシーンは、やっぱりすごく寂しかったですね。でも、撮影が終わり、クランクアップすると「終わったー!」という感じで、元気に帰っていきました(笑)。「私もすぐ(釜じいのもとへ)行くからね~」と言って、お別れしました(笑)。
――孫であるのぶへの思いと、演じる今田美桜さんの印象について教えてください。
あの時代に、のぶは自分に合った道をちゃんと選んでいて、立派だなぁと思います。くらとしては、だれが何と言おうと自分の思った方へ突っ走っていく“ハチキンおのぶ”だから、自分の信じた道を行きなさいという気持ちでした。演じる美桜ちゃんは、まさに太陽のような人です。
――第18週で、夫婦として歩み出したのぶと嵩(北村匠海)を見届けた、くら。その後、くらは釜次のもとへと旅立ちました。
みんなでのぶと嵩の家に集まるシーンは、楽しかったですね。嵩が男一人でタジタジになっているのがおもしろくて(笑)。嵩はずっとのぶへ思いを伝えられず、うじうじしていて、しっかりしろよー!という感じでしたが(笑)、二人が結ばれてよかったなぁと思います。第18 週でくらは生涯を終えますが、すごく楽しい人生だったんじゃないでしょうか。息子に先立たれたけれども、3 人の孫を残してくれて。しっかり者のお嫁さんがいて。