7月30日に84歳で死去した芸能事務所・ケイダッシュの川村龍夫会長の通夜が5日、東京・護国寺 桂昌殿にてしめやかに営まれた。俳優の渡辺謙(65)が弔問に訪れ、川村会長との別れをしのんだ。


 報道陣の取材に応じた渡辺は、川村会長について「本当に朗らかで、人をあたたかい気持ちにさせてくれる方」だといい、「もちろん残念ではあるんですけど、川村さんらしい最期だったなと思って…」と声を詰まらせた。

 最後に会ったのは、映画『国宝』の公開舞台あいさつの際だったそうで「ちょうどホテルにいらっしゃって、ごあいさつに行きました」と明かす。「本当はこの夏にもご飯でもと思っていたんですけど、かなわず…」と悲しんだ。

 また「本当に僕の危機的な状況を救っていただいて、今こうやって仕事できているのは川村さんのおかげです」と感謝し、「本当に残念ですが、らしい最期を迎えられたんだなと思って『お疲れ様でした、ありがとうございました』っていう気持ちで今日参りました」と語った。

 川村会長の遺影には、2016年6月に千葉・浦安の三社祭にて撮影された写真が採用された。会場は白を基調としたシンプルかつスタイリッシュな設えに。祭壇は、ダリア・バラ・ユリ・胡蝶蘭を中心に用い、落ち着きの中にも華やかさを感じられる、洗練された雰囲気が重視された。

 川村会長は、1941年1月20日生まれ、東京都出身。市川高等学校の同級生である歌手・鹿内孝に誘われ芸能界入り。「鹿内タカシとブルー・コメッツ」のマネージャーとして活動を始め、後に「ジャッキー吉川とブルー・コメッツ」のマネージャーとして活躍。その後、田辺エージェンシー副社長、バーニングプロダクション取締役を兼任し、93年に芸能事務所「ケイダッシュ」を設立した。
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