終戦80年の夏に送る、実在した“総力戦研究所”に着想を得た本作。猪瀬直樹氏のロングセラー・ノンフィクション「昭和16年夏の敗戦」を原案に、日本映画界の旗手・石井裕也監督が初めて戦争ドラマに挑む。仲野は総力戦研究所の研究員・樺島茂雄を演じ、一方の中野は陸軍少将の武藤章を演じる。
仲野は「最初、共演するって聞いたときに、まじか…と思ったんですけど(笑)」と笑みを浮かべ、「なかなか今まで縁がなかったというか、以前、同作品の別シーンで共演したことはあったんですが、今回初めて同じ空間、同じシーンの中で共演して、ちょっと不思議な感覚になりました」と共演時の心境を明かす。
そして、共演シーンでのポジションは完全に親子で向かい合う形だったそうで「誰かのいたずらかなと思ったんですけど(笑)、でも個人的にはこんな機会をいただけて非常にうれしかったです。そしてそれがとてもお世話になっている石井監督の作品で、感慨深い気持ちになりました」と振り返った。
撮影の前日には人生で初めて父と二人で飲みに行ったそう。「二人でお酒を飲むというのも初めてだったので、まさかこんなタイミングでそういう心の通わせがあるとは思わず(笑)。何を話したかもあまり覚えていないんですけど、ただただ楽しかった記憶があります」と撮影前夜の親子エピソードも。
「これまで共演をあえて避けていたということもなかった」と話しつつも、「せっかく共演するんだったら、お互いが納得できるような形がいいなとぼんやり話していて。そういう意味では、この作品で共演がかなったことは僕としてはとってもうれしく思っています」と、ついにかなった親子での共演を喜んだ。
会見には、池松壮亮、中村蒼も登場した。