終戦80年の夏に送る、実在した“総力戦研究所”に着想を得た本作。
真珠湾攻撃の8ヶ月前の1941年4月、首相直属の“総力戦研究所”に日本中から集められた若きエリートたち。模擬内閣を作り、出身官庁や企業から機密情報を集め、日本がアメリカと戦った場合のあらゆる可能性をシミュレートしていく。そして“圧倒的な敗北”の結論を手にした若者たちは、開戦へ突き進む軍や本物の内閣と対峙する。
本作では池松が主人公で総力戦研究所の研究員・宇治田洋一役、仲野は同じく研究員・樺島茂雄を演じる。模擬内閣では宇治田が“内閣総理大臣”に、樺島は“内閣書記官長県情報局総裁”を担当し、劇中でバディのような関係性となる。2人は2026年放送予定の大河ドラマ『豊臣兄弟!』でも、仲野が主人公・小一郎(豊臣秀長)役、池松が秀長の兄・藤吉郎(豊臣秀吉)役を担当し、兄弟役を演じる。
『シミュレーション~昭和16年夏の敗戦~』の撮影が先だったそうだが、池松は「このドラマが決して『豊臣兄弟!』の前哨戦とは思わないですけど、撮影時期も近かったですし、このタイミングでできてよかった」と話す。続けて、「ほかにも太賀さんとはたくさんの作品に向き合ってきましたが、懸命に願いを込めて一つの作品を一緒につくるという経験を、大河ドラマの兄弟役の前にできたということは、大きなものがまた積み上がったなと思います」と言うと、仲野も「全く同意見です」と大きくうなずき、関係性がより深まったことをにじませていた。
会見には俳優の中村蒼も登場した。