本作は1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で、三谷の半自伝的要素を含んだ完全オリジナルストーリー。
本作を語る上で欠かせないのが、本作のために建設された巨大なオープンセット。近年の連ドラでは類いまれな試みであり、千葉県茂原市の広大な敷地に建設された。当時の渋谷が細部にわたって見事に再現されており、菅田をはじめ豪華キャスト陣が“この街”で芝居を繰り広げる。「1984年の渋谷」をよみがえらせたことで表現の幅は広がり、説得力も増加。当時を知る人なら郷愁の念に駆られること必至で、若い世代の目にも活気にあふれたノスタルジックな風景が魅力的に映ることは間違いないだろう。
そんなオープンセットを背景に、総勢24名のキャストが集結したポスターも完成。ここは物語の舞台となる、渋谷・八分坂(はっぷんざか)。ジャズ喫茶、案内所、ラブホテルなどが雑多に軒を連ねる大人の繁華街だ。渋谷駅から徒歩8分の場所にあることから、この名称で呼ばれている。
中腹にたたずむのは劇団演出家・久部三成(くべ・みつなり/菅田)が自身の青春をささげることになるWS劇場。