今作は、不倫を通して“再生”する家族の物語を描く。夫を愛するために不倫する妻の変わった愛の形に翻弄(ほんろう)される夫。予測不能な不倫ミステリーとなる。
吉岡拓哉(前田)は、妻・千春(仁村)の不倫相手のひとりである佐々木(浅野竣哉)と直接対峙。佐々木が書いた小説には、千春をモデルにした女性に4人の不倫相手がいると書かれていた。高校の同級生、年下の小説家、同僚のカメラマン、再会した元カレが登場する。拓哉は「この4人の不倫相手はどこまでが事実なんだ?どうしても教えてほしいんだ」と佐々木に頭を下げる。
たとえ真実を知って傷ついたとしても、自分たちは夫婦。嫌なことでも知らなきゃいけない。拓哉は「俺はそれが家族だと思ってる」と話し、プライドを捨ててまで真実を受け止めようとする。その思いに根負けした佐々木は「3人は事実。元カレだけは俺の想像」と答える。
4人目の不倫相手は確かに存在するが、どんな人物でどんな関係かは、佐々木も知らないという。手がかりを探る拓哉は、家の寝室を徹底的に調べると、棚の引き出しの奥に小さな箱を発見。箱の中には、意外なものが入っていた。
一方、千春は不倫をやめる決意を固め、不倫の清算に奔走。佐々木はもちろん、同級生の和田、カメラマンの高井、そして4人目の相手にも「ごめんなさい。これで会うのは最後です」と、別れを告げる。
ついに4人目の不倫相手が拓哉の前に現れる。誰も知らなかった、千春の不倫のすべてが明らかになる。