演出家の堤幸彦氏が29日、都内で行われた舞台『忠臣蔵』の製作発表に参加した。

 『忠臣蔵』は、元禄時代(1702年)に実際に起こった仇討ちを題材に歌舞伎などで取り上げられて以来、何度もドラマ化、映画化、舞台化されてきた屈指の名作。
主演の大石内蔵助役に上川隆也、大石の妻・りく役に藤原紀香、そして、吉良上野介役には高橋克典といった映像や舞台で主役級の3人が顔をそろえ、新たな『忠臣蔵』の世界観を表現し、不変不朽の名作に光を当てる。演出は堤幸彦が担当する。

 さらに、立石俊樹(浅野内匠頭役/小林平八郎役)、藤岡真威人(堀部安兵衛役)、崎山つばさ(不破数右衛門役)、岐洲匠(片岡源五右衛門役)、石川凌雅(大高源吾役)、近藤頌利(清水一学役)、藤林泰也(大石主税役)、唐木俊輔(矢頭右衛門七役)、財木琢磨(寺坂吉右衛門役)、松田賢二(原惣右衛門役)、徳重聡(色部又四郎役)、珠城りょう(阿久里瑤泉院役/おかる役)といった個性豊かなキャストが出演する。

 堤氏は「今回、私が言うのもなんですけども、ここに並ぶ上川さんを筆頭に素晴らしいキャストの面々が討ち入りで、この日を迎えたのは本当に幸せな限りでございます。明治座を中心とする日本テレビさんの舞台も合計で300ステージぐらいやらさせていただいてるんですけども、ついに『忠臣蔵』か、と」と振り返る。「私が1番緊張して興奮しております。自分で言っちゃうのも恥ずかしいんですけど、ちょうどこのけいこが始まる時に私、齢70になるものでございまして。これで卒業か、と」としみじみ語ると、出演陣からツッコミが。堤氏は「まだ大丈夫ですか(笑)。もうちょっと頑張れるかなと思いますけど。しかし本当に演出家としての重要なターニングポイントだという風に自覚しております。いつものように、デジタルエンターテイメントとしての、そして人間を中心としたストレートな芝居としての、二面性を持った大きな舞台を作っていきたいと思います」と意気込みを語っていた。


 藤岡は映画『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』で本郷猛/仮面ライダー1号を、崎山は『仮面ライダーギーツ 』で晴家ウィン/仮面ライダーパンクジャック役を、岐洲は『宇宙戦隊キュウレンジャー』でラッキー/シシレッド役を、近藤は『ウルトラマンオメガ』オオキダ ソラト/ウルトラマンオメガ役を、藤林は『仮面ライダーガッチャード』で黒鋼スパナ/仮面ライダーヴァルバラド役を、財木は『仮面ライダージオウ』のスピンオフ『RIDER TIME 仮面ライダーシノビ』で今生勇道/仮面ライダーハッタリ役を、松田は『仮面ライダー響鬼』でザンキ/仮面ライダー斬鬼役を演じていた。主要キャストだけでもヒーローだらけの四十七士にも注目が集まりそうだ。

 2025年12月から2026年1月にかけて、東京・明治座(12月12日~28日)を皮切りに、名古屋、高知、富山、大阪、新潟(長岡)全国6ヶ所で上演される。

 この日は、上川、藤原、立石、藤岡、岐洲、石川、近藤、唐木、財木、松田、徳重、珠城、高橋も参加した。
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