本作は、『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年)以来、10年ぶりとなる完全オリジナル脚本を手がけた中野量太監督による日仏共同製作のヒューマンサスペンス。愛する人を殺めるという罪を犯した孤独な青年・西山夕平(坂口)を通して、愛や憎しみ、人を赦すことの意味を描く。
堀田が演じる東浜紗月は、幼い娘・朝子(倉田瑛茉)を一人で育てながら、より良い生活を目指して懸命に生きる女性。夕平、朝子との穏やかな日々の中で“家族”の温もりを育む一方、仕事や将来への思いから、次第に夕平との価値観の違いが浮き彫りになっていく。
脚本を初めて読んだ際、堀田は「最初は共感を抱くことは難しかった。わからないことだらけのスタートだった」と明かす。出産や子育てを経験していないからこそ、中野監督と対話を重ねながら役を模索したという。
その過程で「“わかりたい”と思うようになり、“私がこの紗月を守りたい”という気持ちが芽生えた」と変化を告白。「紗月の未来を予測せずに演じることは役者としても挑戦的であり、順撮りの環境の中で日々を丁寧に積み重ねた」と撮影を振り返った。
紗月は、脚本開発の段階から慎重に作り上げられたキャラクターだという。深瀬和美プロデューサーは、「夕平の心情が丁寧に描かれることで、紗月が夕平を振り回す嫌な女に見えてしまうのではないかという懸念があった」と説明。「彼女がキャリアだけを追っている人物に見えないよう追加したシーンもある」と明かしている。
同じく若林雄介プロデューサーも、「子育てをして懸命に生きている紗月が、ただ自分勝手なだけだと思われる人物にはしたくなかった」と語る。
堀田の起用について、深瀬プロデューサーは「紗月が頑張りすぎて思わず刺々しい言葉を放ってしまうシーンでも、堀田さんなら人間味を持って演じてくれると思った」と明かし、「撮影中も堀田さんの柔らかい雰囲気に助けられました」と信頼を語っている。
堀田は18歳の頃、劇場で『湯を沸かすほどの熱い愛』を鑑賞し、「いつか中野監督と仕事ができる役者になりたい」と思ったという。「デビュー10周年という節目の年に、その目標が叶ったことが本当にうれしかった」と念願の初タッグを喜んだ。
中野監督については「誰よりも作品と現場を愛している方。その思いがビシビシ伝わってきた」と語り、「“赦し”や“家族”とは何かを考えながら、一緒に作品と向き合えた」とコメントしている。
あわせて解禁された場面写真には、朝子を育てながら母として生きる紗月のさまざまな表情が収められている。その複雑な心情と人間らしさを繊細に体現した堀田の新たな一面にも注目だ。
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