◆第108回全国高校野球選手権大会第2日▽1回戦 佐野日大1―0聖隷クリストファー(6日・甲子園

 16年ぶり7度目の出場となる佐野日大(栃木)は聖隷クリストファー(静岡)との1回戦に勝利。2001年以来25年ぶりに初戦突破した。

元阪神投手の麦倉洋一監督(55)は甲子園1勝を挙げた。エース右腕・鈴木有(3年)は「高校四天王」の一角、聖隷クリストファーの150キロ左腕・高部陸(3年)との白熱した投手戦を制し、県勢初の無四死球完封勝利を挙げた。

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 仕留めた。9回2死。佐野日大・鈴木は最後の打者をスプリットで遊ゴロに封じると、マウンドで雄たけびをあげた。102球で被安打6。栃木県勢の無四死球完封勝利は史上初の快挙だ。“怪物”作新学院・江川卓もなしえなかった大仕事を、見事に達成した。

 「チーム全員で校歌を歌うのが目標だったので、うれしい。コントロールには自信があります」。この日、直球の最速は139キロ。だが制球力が光った。

スライダーとカットボールを巧みに投げ分け、7K。カーブも織り交ぜテンポ良く、凡打の山を築いた。

 世代屈指の左腕・高部との投げ合い。「格上の投手。先制点は絶対与えない、と」。麦倉監督に甲子園1勝を贈った。麦倉監督は佐野日大のエースだった89年の甲子園初勝利、そして監督での甲子園初勝利をともに、スコア1―0でマークした。阪神時代の本拠地での白星に「応援団のみんなと校歌を歌えたので、今日が一番嬉しい日」と笑った。

 鈴木にとっても97年に同校の2年生遊撃手として8強入りした父・一平さんに続く、父子勝利だ。「足をつらないためには、耳を冷やすといい」という助言をもらい、聖地で快投。それでも将来の夢は「プロ野球の球団職員」。控えめなエースが、大仕事を成し遂げた。

(加藤 弘士)

 ◆鈴木 有(すずき・ゆう)2008年7月17日、栃木・宇都宮市生まれ。18歳。小1から緑が丘学童野球クラブで野球を始め、陽光学童野球クラブを経て、陽南中では上三川ボーイズで2年夏に全国大会出場。佐野日大では2年春からベンチ入り。2年秋からエースナンバー。父・一平さんは佐野日大の遊撃手で97、98年夏に甲子園出場。177センチ、73キロ。右投左打。

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