健康的な食生活を指導する管理栄養士。そんな“食のプロ”は冷蔵庫に、どんな食品を常備しているのだろうか。
30年以上にわたり病院で栄養指導を行ってきた管理栄養士の林安津美さんに、普段から欠かさず買っている「冷蔵庫の常備品5選」を解説してもらった。【管理栄養士が冷蔵庫に常備する食品5選(前編)】

■普段の食事で意識していること

 私が健康のために普段の食事で意識しているのは、「特定の食品だけに頼らず、いろいろな食品をバランスよく食べること」です。

 基本的には、主食・主菜・副菜をそろえ、炭水化物、たんぱく質、脂質に加えて、ビタミンやミネラル、食物繊維なども幅広くとるよう心がけています。特に、野菜、魚、大豆製品、発酵食品などは、日々の食事に取り入れたい食品です。

 ただ、忙しい日は麺類やパン、ご飯だけで食事を済ませてしまい、野菜やたんぱく質が不足することもあります。そこで冷蔵庫には、すぐに食べられるものや、少し手を加えるだけで一品になるものを常備しています。「あと一品足したい」というときに使える食品があれば、忙しい日でも食事バランスを整えやすくなります。

 もちろん、健康的な食事は、毎日完璧にする必要はありません。外食をしたり、甘いものを楽しんだりする日があっても、次の食事や翌日の食事で調整すればよいと思っています。大切なのは、特別な健康食品を取り入れることではなく、無理なく続けられる食習慣をつくること。だからこそ、冷蔵庫に置く食品も、栄養価だけでなく、日々の食事への取り入れやすさを重視しています。

 では、私が普段から冷蔵庫に欠かさず置いている食品を5つ紹介します。


■管理栄養士が冷蔵庫に常備する食品1「納豆」

 納豆は、良質なたんぱく質を手軽にとれる大豆製品です。食物繊維やカリウム、鉄、ビタミンKなども含まれ、発酵食品であることも、常備している理由の一つです。

 今回ご紹介する常備食品の中でも、特におすすめしたいのが、この納豆。調理の必要がなくそのまま食べられるため、忙しい朝や「あと一品欲しい」というときに重宝します。パンやご飯だけで済ませがちな朝食にも、納豆を加えるだけでたんぱく質を補うことができます。

 食べ方もさまざまです。定番の納豆ご飯はもちろん、オクラやねぎ、めかぶなどの野菜や海藻を加えるのもおすすめです。キムチを少量加えるなど、好みに合わせてアレンジしてもよいでしょう。納豆を一品加えるだけで終わらせず、野菜料理や汁物なども組み合わせることで、よりバランスのよい食事になります。

 一方で、納豆のたれには食塩が含まれているため、塩分を控えたい場合はたれの量を調整するとよいでしょう。また、納豆はビタミンKを多く含むため、抗凝固薬のワルファリンを服用している方は摂取できませんので注意してください。

■管理栄養士が冷蔵庫に常備する食品2「無糖ヨーグルト」

 無糖ヨーグルトは、たんぱく質やカルシウムを補える発酵食品で、乳酸菌なども含まれています。
朝食や間食としてそのまま食べられる手軽さも魅力です。糖分の摂り過ぎを避けたいので、私は基本的に無糖タイプを選んでいます。果物やきなこを加えれば、食物繊維など他の栄養素もプラスできます。

■手軽な常備食で、無理なく食事のバランスを

 冷蔵庫に「調理せずともすぐに食べられる」「少し手を加えるだけで一品になる」食品を用意しておくことが、忙しい日でも食事のバランスを整えるコツだという林さん。後編では、残る3つの食品について解説する。

プロフィール/林安津美さん
管理栄養士。大学卒業後、JAあいち厚生連に入職。37年間、病院の管理栄養士として勤務、その間豊田厚生病院・安城更生病院の技師長として17年間在籍。病態栄養専門管理栄養士・日本糖尿病療養指導士・腎臓病療養指導士・がん病態栄養専門管理栄養士・和漢薬膳師等の資格を生かし、現在はたいや内科クリニックで患者に寄り添った医療を届けている。
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