読むほどにお腹がすいてくる!椎名誠氏との対談も読みごたえあり!

株式会社大和書房(本社:東京都文京区、代表取締役:佐藤 靖)は『ゴハンですよ』(東海林さだお 著)を2020年10月10日に発売いたします。

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「ゴハンを、いかにおいしく食べるか」


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日本人に普遍的なこの「ゴハン」というテーマについて、東海林さだお氏は誰よりも、深く、しつこく取り組んできた。
ゴハンの食べ方、ゴハンのお供、ゴハンの思い出、そして、おにぎり、お弁当についての笑いと共感のエッセイ最新刊が本書『ゴハンですよ』。新米の季節、ゴハンを様々な角度から味わい尽くし、読むほどにお腹がすいてくる1冊です。

『ゴハンですよ』の珠玉のエッセイを一部ご紹介します。


大冒険 梅干し一ケで丼めし

 飽食の時代と言われて久しい。そのアンチテーゼとしても、この試みは、時代にマッチした冒険と言えると思う。
 目の前に、ホカホカと湯気をあげる丼一杯のゴハンと冷えびえと小皿の上に横たわる一個の梅干しがある。
なんだか日本人の血がさわぐ。
 一口め。箸の先に、ゴマ粒ほどの梅干しをけずりとってゴハンの上にのせて口に入れ、三十一回噛んで飲みこむ。むろん、一口分のゴハンに対する塩気としてはまことに不十分である。一口分のゴハンの片隅に、かすかな塩気を感じるだけだ。しかし、その分、ゴハンそのものの味を十分味わうことができる。

 不思議なことに、つらい、という気持ちにはならない。むしろ、一種のさわやかささえ感じる。

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 なにしろ、(次のおかず、何いこうか)という迷いがない。ふだんの食事は、この迷いの連続であるが、この食事は、(梅干しの次は梅干しで、その次も梅干し)なのだ。(このあたりで、違うおかずが欲しい)とも思わない。このへんが梅干しの実力と言えるのかもしれない。
結局この冒険は大成功をおさめたのである。(本書より一部抜粋)


おにぎりの憂鬱


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人々はおにぎりをどのように食べているのだろうか。ゴハンと、中心にある具を、どのように配分しながら食べているのだろうか、ということである。
おにぎりは中心に具、周辺にゴハンという構造になっているため、最初の一口には具が含まれない。歯の先が具のところまで届かず、ゴハンだけの一口となる。ぼくはこれが嫌なのです。

二口目あたりから、いよいよお楽しみの”具含有期”に入るわけだが、ぼくにとってはここでも問題が発生するのだ。それは”一口分のゴハンに対する具の適量問題”である。最初に書いたとおり、中の具はゴハンに包まれて見えない。したがって、一口分のゴハンに対する具の適量を選択できない。


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その結果、「いまの一口はシャケの量が多過ぎた。残念」とか、「いまの一口はタラコの量が少な過ぎた。
用心が足りなかった」などの、一口ごとの不平不満が発生することになる。具を目で見えるようにする方法もある。二つに割って食べる食べ方である。せっかくのおにぎりがなー。
ぼくにとっておにぎりは、無念と残念と用心とおそれと後悔と憂慮の食べ物なのだ。(一部抜粋)


自炊の機会が増え、その楽しみやたいへんさについて日々考えを巡らせる人へ送る。
笑いと共感あふれる、東海林さだお氏珠玉のゴハンにまつわる選りすぐりエッセイ集


【目次】
1章 ゴハンの食べ方 編
2章 ゴハンのお供 編 
3章 ゴハンの文化 編 
白メシ対談(東海林さだお×椎名 誠)
僕らはカレーライスの中の肉が、ただひとつの肉だった
4章 おにぎり 編 
5章 お弁当 編
解説 スズキナオ(ライター)

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【著者プロフィール】東海林さだお(しょうじ・さだお)
1937年、東京都生まれ。漫画家、エッセイスト。早稲田文学露文科中退。70年『タンマ君』『新漫画文学全集』で文藝春秋漫画賞、95年『ブタの丸かじり』で講談社エッセイ賞、97年菊池寛賞受賞。2000年紫綬褒章受章。01年『アサッテ君』で日本漫画家協会賞大賞受賞。11年旭日小綬章受章。


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【書籍概要】
書名:ゴハンですよ
著者:東海林さだお
発売日:2020年10月10日
販売元:株式会社大和書房
価格:本体800円+税                    
URL:http://www.daiwashobo.co.jp/

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