頭脳警察が結成された1969年はどんな時代だったのか。PANTAは語る。
「1969年、それは始まりではなく終わりの年だった」過去へと思いを馳せるべきか......否!頭脳警察はここにいる。PANTA、TOSHI、そして再結成の1990年に生まれた新メンバー、ギター・澤竜次(黒猫チェルシー)、ベース・宮田岳(黒猫チェルシー)、ドラム・樋口素之助を引き連れ頭脳警察は今、ここにいる。
【ライブレポ】頭脳警察結成50周年ライブ<「頭脳警察 搖れる大地に」結成50周年1stライブ ~ 初の野外天幕に挑む>

頭脳警察結成50周年1stライブ<「頭脳警察 搖れる大地に」結成50周年1stライブ ~ 初の野外天幕に挑む>

結成50周年を迎えた頭脳警察。その新バンドでの1stライブが新宿花園神社 水族館劇場天幕(テント)野外劇場にて特別公演として行われた。今回は、水族館劇場のテーマ曲をPANTAが作曲。特別公演として頭脳警察史上初となる、天幕(テント)野外劇場でのライブが決定したのだ。ゲストキーボードにテーマ曲のアレンジにも参加したアーバンギャルドのおおくぼけいを迎えた布陣である。
開場前より劇場には観客が集まり、酔客との小競り合いが起こるなど、会場内には緊張感が漂う。日が落ち、照明が灯ると劇場内の雰囲気も最高潮に上がる。そこへ、おおくぼけいが現れピアノソロを奏で始める中にPANTA、TOSHIが登場。先日亡くなられた月蝕歌劇団主宰の高取英氏への追悼を込めた「アメリカよ」の朗読からライブは始まった。テントという特殊な環境とPANTAの野太い朗読に会場内の空気は一変。そこへ澤竜次、宮田岳、樋口素之助が入場。
「時代はサーカスの象にのって」の演奏は今までと一新。まさに新生 頭脳警察の咆哮だった。
【ライブレポ】頭脳警察結成50周年ライブ<「頭脳警察 搖れる大地に」結成50周年1stライブ ~ 初の野外天幕に挑む>
【ライブレポ】頭脳警察結成50周年ライブ<「頭脳警察 搖れる大地に」結成50周年1stライブ ~ 初の野外天幕に挑む>
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ここで、今回のライブ記念Tシャツのテーマにもなった「万物流転~Panta Rhei」。50年の歴史の中で一度たりとも同じ姿を見せず変化し続けてきた頭脳警察の”今”を象徴する名曲であり、新たな決意をみせる熱唱であった。続けて「見知らぬ友への反鎮魂歌」。新メンバーの息もあい観客の心も一つになる中で、今回のLIVEのきっかけにもなった水族館劇場公演用にPANTAが作曲をした「”揺れる大地” テーマ②」を歌う。
会場である劇場では劇団員によって毎日歌われているテーマ曲。初めて作曲者PANTAによって劇場で歌われたこの曲には特別な意味がある。当日、イベントの開催を手伝ってくれた劇団員の胸にはどのように響いたことだろう。ここから演劇にちなんだ曲が続く。「仮面劇のヒーローを告訴しろ」「光り輝く少女よ」「落ち葉の囁き」では新メンバーとのコミュニーケーションの深さを感じさせる濃厚な演奏を見せ、新宿の地に降り立った頭脳警察の存在感を強烈に見せつけた。ここで、メンバーが舞台を退き、PANTA&TOSHIのオリジナルメンバー二人による演奏へと移る。
PANTAは「二人で頭脳警察を作りました。それから色々あって、迂用曲折あって90年に再結成をしたり、2000年に再々結成をしたり、もうそんなのどうでもいいかなと。倒れるまでやろうよ。相棒、石塚俊明です!」その言葉に答えるように熱いリズムを刻むTOSHIのパーカッションに乗せて2ndアルバムに収録をされず、長い年月を経て改めて新曲として世に現れた「だからオレは笑ってる」を演奏。”まさに頭脳警察!"観客のため息と緊張の中、50周年へ向けての新曲「戦士のバラード」がPANTAのギターで始まる。「疲れたら休めばいい。
倒れたら夢を見ればいい」。そう歌われるこのバラードは50周年に向けての頭脳警察の新境地を示す魂の歌だ。一転して激しくギターをかき鳴らす「うたかたの命」へ。二人の息のあった演奏がなにも変わらない、しかし何もかもが変わっていった50年の年月を走馬灯のように聞くものの胸に蘇らせた。
【ライブレポ】頭脳警察結成50周年ライブ<「頭脳警察 搖れる大地に」結成50周年1stライブ ~ 初の野外天幕に挑む>
【ライブレポ】頭脳警察結成50周年ライブ<「頭脳警察 搖れる大地に」結成50周年1stライブ ~ 初の野外天幕に挑む>
【ライブレポ】頭脳警察結成50周年ライブ<「頭脳警察 搖れる大地に」結成50周年1stライブ ~ 初の野外天幕に挑む>
ここで、メンバー全員がステージに再登場。「スホーイの後に」で、会場は一気にROCK SPRITに塗り替えられる。
ここで、PANTAが口を開く。「TOSHIと1969年、頭脳警察を作ってから歌い続けている曲です。『さようなら世界夫人よ』聞いてください」頭脳警察の50年を、そして新たなメンバーによる出発をも象徴する名曲「さようなら世界夫人よ」に。おおくぼけいが奏でるピアノにPANTAのボーカルが優しくかぶる。ギター澤竜次の身を切るようなソロにバンドメンバーの魂が一つになった瞬間、この日最も激しい音で水族館劇場「”揺れる大地” テーマ①」のイントロが叩きつけるように始まると舞台両袖、セットの2階から劇団員が公演さながらの衣装で現れる。総勢20人を超えるメンバーで歌われた「”揺れる大地” テーマ①」。この公演までに費やした1年に近い日々の思い、劇団員の血と汗が染み込んだ水族館劇場の天幕(テント)の歴史が激しいうねりと爆音を産み新宿花園神社の夜へと叫び声をあげた。公演ラストとなるのは先日逝去した内田裕也さんを偲んで、彼が歌い続けた頭脳警察の代表曲「コミック雑誌なんか要らない」。新宿駅東口を出るとすでに音が聞こえていたという爆音に輪をかけて叩きつけられる演奏に会場内は興奮の坩堝へと落ちて行った。一度、ステージを去ったメンバーへ観客からは熱いアンコールが続く。間を開けずステージに飛び出してきた頭脳警察。ベース宮田岳のソリッドなベースライン、夜空を切り裂くようなドラム素之助のスネアにPANTAのギターがかぶり、澤竜次のギターが泣き叫ぶ。TOSHIのパーカッションが乗りPANTAが歌い始めると観客が絶叫をあげる。「銃を取れ!」は今までにはない全く新しいスタイルでの演奏。これぞ頭脳警察。「50年は一つの中継点に過ぎない!」と嘘ぶくPANTAの言葉通り進化する頭脳警察にとって旧曲も新曲もない。全ての歌が頭脳警察なのだ。そう実感した瞬間、ラスト曲「ふざけるんじゃねえよ」へ。花園神社より「過去に開催された上々颱風の数倍の音量でしたが歌が素晴らしく力があるから大丈夫」と太鼓判を押された<「頭脳警察 搖れる大地に」結成50周年1stライブ ~ 初の野外天幕に挑む>は終了した。
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「頭脳警察 搖れる大地に」結成50周年1stライブ ~ 初の野外天幕に挑む


2019年4月7日(日) 19時開演

【ライブレポ】頭脳警察結成50周年ライブ<「頭脳警察 搖れる大地に」結成50周年1stライブ ~ 初の野外天幕に挑む>
PANTA 石塚俊明澤竜次(G)宮田岳(BG)樋口素之助(Drs)オオクボケイ(Kb)新宿 花園神社 水族館劇場野外天幕劇場セットリストINTRODUCTIONオオクボケイ 1.アメリカよ<澤、宮田、素之助 IN>2.時代はサーカスの象にのって3.万物流転~Panta Rhei4.見知らぬ友への反鎮魂歌5.”揺れる大地” テーマ②  6.仮面劇のヒーローを告訴しろ7.光り輝く少女よ8.落ち葉の囁き<PANTA & TOSHI>9.だからオレは笑ってる10.戦士のバラード11.うたかたの命<澤、宮田、素之助、おおくぼ IN>12.スホーイの後に13.さようなら世界夫人よ<with 劇団員>14.”揺れる大地” テーマ①15.コミック雑誌なんか要らないEnc16.銃を取れ!17.ふざけるんじゃねえよ

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