12日の夜、元オランダ代表FWクインシー・プロメスが滞在先のドバイで逮捕され、母国への移送手続きがスタートしたとのこと。
クインシー・プロメスは1992年生まれの33歳で、かつてトゥウェンテやスパルタク・モスクワ、セビージャ、アヤックスなどで活躍を見せたアタッカー。
2014年から2021年まではオランダ代表選手として50試合に出場した経験もあり、豊かなスピードとドリブルを生かして多くのゴールを決めてきた名選手だ。
しかし2020年には親戚を刃物で刺したとして逮捕され、殺人未遂の容疑で裁判に臨むことになった。これについては後に1年6ヶ月の懲役刑が言い渡されている。
そして2023年には1.3トンを超える違法薬物コカインを密輸入する取引に関与していたとして再び逮捕され、こちらも後に懲役6年の罪が言い渡されている。ただ、彼は当時オランダと犯罪者身柄引き渡し条約を結んでいないロシアに滞在していたため、実際に身柄を拘束されることはなかった。
しかしプロメスが昨年UAEのドバイ・ユナイテッドに加入したことによって状況は変化。UAEの当局は彼の身柄を拘束し、オランダとの間で協議を進めていた。
そして今回、オランダの裁判所がプロメス側からの逮捕命令撤回要請を却下したため、UAEの当局は身柄引き渡し条約に従ってプロメスの移送手続きを進めることになったという。
なお、プロメス側は両方の裁判で控訴を行っているため、今後オランダでこれらの事件について争うことになるという。