日本サッカー協会(JFA)は27日、デンマークのテック企業であるVeo Technologies APSの『テクノロジーの力でスポーツの未来を変える』というミッションに共感し、同社とJFAソーシャルバリューパートナー契約を締結したことを発表した。
Veoと言えば、育成現場などで近年導入が進んでいるスポーツ用AIカメラで有名。
ピッチ横に設置することで、試合の録画だけでなく、ライブストリーミングも可能。テレビと同じ感覚で試合を観戦することができる。また、撮影した映像はVeoのクラウドサービス上にて自動でAI処理。ヒートマップやゴールシーン・シュートシーンのハイライトなど、試合中のさまざまなデータが自動検出されるため、簡単に高度な分析を行うことが可能となっている。
今回のパートナーシップは、VeoのAIカメラおよび映像プラットフォームを活用して指導者養成や選手育成の質を高めるとともに、トレーニングや試合を可視化することで、効果的な指導と選手のパフォーマンス向上を図ることを目的としているという。
以下は関係者のコメント。
公益財団法人日本サッカー協会 会長 宮本恒靖氏
「このたび、Veo Technologies APSとパートナーシップ契約を締結したことを大変うれしく思います。
VeoはAIを活用した試合分析などで世界的な実績を持つ会社です。同社のAIカメラと映像分析プラットフォームを導入することによって育成年代の選手も自分のプレーを手軽に客観視できるようになり、それが彼らの成長を大きく後押しするでしょう。また、指導者にとっても学ぶ機会が格段に増えるはずです。
JFAはテクノロジーの力を最大限に活用し、指導者養成と選手育成事業に新たな価値を生み出すべく、Veoと手を携えて日本サッカーの環境を次のステージへと押し上げていきたいと考えています」
Veo Technologies APS CEO ヘンリック・タイスベック氏
「Veo Technologiesは、このたび日本サッカー協会とのパートナーシップを締結したことを心より光栄に存じます。
Veoは『スポーツテクノロジーをすべての人により身近で利用しやすいものにする』というミッションのもと、本パートナーシップを通じて、日本におけるVeoカメラユーザー様の力強いコミュニティを今後も継続して支援するとともに、あらゆるレベルのサッカー現場にVeoのテクノロジーを広く展開してまいります。
VeoのAIカメラ技術は、日本のサッカーにおける選手・指導者のさらなる育成を支えると同時に、2050年までにワールドカップで優勝するというJFAの目標にも寄与できるものと信じております。
JFAとの協働を通じて、このパートナーシップの価値を最大限に高め、日本全国における選手および指導者の育成に貢献できるよう、Veoは真摯に取り組んでまいります」
日本では各地のサッカー協会のほか、Jリーグの川崎フロンターレやセレッソ大阪などがすでに導入しているVeo。緑色のカメラが今後はより身近な存在となっていきそうだ。