
バルセロナで若くして台頭し、それからずっと世界最高峰の選手として活躍したリオネル・メッシ。その後継者として評価された若手選手は数多いが、そのすべてが本家を超えることはなかった。
今回は『Planet Football』から「2006年以降に現れた新しいリオネル・メッシはどうなったのか」をご紹介する。
2006年:ボヤン・クルキッチ
メッシがプロデビューをしてからわずか2年。バルセロナのアカデミーで彼の記録を数多く更新した「新しいメッシ」がボヤン・クルキッチだったが、その後精神面に問題を抱えてしまい、各国のクラブを渡り歩くジャーニーマンになった。ヴィッセル神戸でもプレーしたことで知られており、現在はバルセロナのフロントで働いている。
2007年:ヘラルド・ブルナ

メッシのデビューから数年後、レアル・マドリーはアカデミーにいたアルゼンチン人のヘラルド・ブルナを育てようと考えた。しかし彼はリヴァプールへの移籍を選択し、イングランドでは4年にわたって出番なし。ローン移籍を繰り返した末、ブレイクできずに各国のクラブを渡り歩いた。
2008年:マウロ・サラテ

同じアルゼンチン出身の選手として期待されたストライカー。バーミンガム、ウェストハム、QPR、ワトフォードなどでプレーし、ラツィオでもそれなりの活躍を見せたものの、メッシのレベルまでは到達せず。2023年にウルグアイで現役引退。
2009年:アミール・サウード

2009年にエジプトの名門アル・アハリは言った。「我々にはアミール・サウードという若いアルジェリア人選手がいる。彼は若きメッシだと考えている」と。しかし同クラブでは4年で12試合にしか出場せず。現在はサウジアラビアでプレーしている。
2010年:ガイ・アスリン

メッシと同じバルセロナのアカデミーで育ったガイ・アスリン。イスラエルの天才はボヤンに続く天才ともてはやされたものの、2010年に移籍したマンチェスター・シティで大失敗。その後も泣かず飛ばずのキャリアとなってしまった。
2011年:イケル・ムニアイン

アスレティック・ビルバオで16歳にしてデビューしたムニアイン。すぐに「ビルバオのメッシ」と呼ばれるようになった。ビッグクラブに行くことはなかったが、その後同クラブで順調にキャリアを積み重ねた。現在はアルゼンチンのサン・ロレンソに所属。
2012年:宮市亮

2011年にアーセナルからフェイエノールトへのローン移籍で成功を収めた宮市亮。「日本のメッシ」と一部で囁かれたが、その後のキャリアは不運すぎる怪我に悩まされてしまった。現在は横浜F・マリノスに所属している。
2013年:ライアン・ゴールド

2013年、当時17歳だったゴールドは「スコットランドのベイビー・メッシ」と呼ばれた。小柄でテクニカルなMFだった彼はスポルティングCPで田中順也と素晴らしいコンビネーションを見せたが、レギュラーは確保できず苦戦した。現在はMLSのバンクーバー・ホワイトキャップスに所属。
2014年:アレン・ハリロヴィッチ

ディナモ・ザグレブから17歳でバルセロナにやってきたハリロヴィッチ。そのヘアスタイルやプレーから「メッシのようなアタッカー」と呼ばれたが、ローン移籍を繰り返して退団。大きな成功は収められず、現在はフォルトゥナ・シッタートに所属している。
2015年:マルティン・ウーデゴール

わずか15歳でノルウェーリーグにデビューしたウーデゴール。2015年にレアル・マドリーへと引き抜かれたあと、オランダへのローン移籍でブレイク。現在はアーセナルで活躍しており、メッシとは全くタイプは違うものの大きな成功を収めている。
2016年:イ・スンウ

バルセロナの下部組織でプレーした韓国人ウイングのイ・スンウ。チャビ・エルナンデスにも評価された「アジアのメッシ」だったが、FIFAルールのため公式戦出場ができなくなったこともあって成長が妨げられた。現在は全北現代に所属。
2017年:ピエトロ・ペッレグリ

ジェノアで16歳にしてデビューしたペッレグリ。21世紀生まれの選手としてセリエAで初めてゴールを決め、クラブ会長は「我々には新しいメッシがいる」と話した。ただその後モナコで苦戦し、ミラン、トリノを経て現在はエンポリに貸し出されている。
2018年:アナグマのミンティ
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2018年にITVニュースは「ストラスフォードの道端からミンティというアナグマが救助された」と報じた。両親が車に轢かれたことから天涯孤独になってしまった彼。ボールで遊ぶことを好んでいたため、アナウンサーは「次のリオネル・メッシになれるだろうか?」と伝えていたが、最近は特にボールを蹴っている様子はない。
2019年:ティアゴ・アルマダ

アルゼンチンのベレス・サルスフィエルドで活躍し、大きな話題を集めたティアゴ・アルマダ。マンチェスター・シティへの移籍も噂されたが、アトランタ・ユナイテッドとボタフォゴでプレーした後、今年1月にリヨンへと加入している。
2020年:ダリオ・サルミエント

16歳にしてエストゥディアンテスで素晴らしいドリブルを見せた「リトル・レオ」ことダリオ・サルミエント。すぐにマンチェスター・シティに引き抜かれたが、その後ジローナへのローン移籍を経てティグレに売却されている。
2021年:アンス・ファティ

2019-20シーズンにバルセロナのトップチームでレギュラーを確保した天才アタッカー。メッシ退団後は10番を受け継ぐことになったが、その後相次ぐ負傷によって苦しめられ、ラミン・ヤマルの台頭で影が薄くなっている。
2022年:ホアキン・メッシ
Former Newell's youth player Joaquín Messi has signed for fourth tier Central Córdoba de Rosario. #Newells pic.twitter.com/5l0ysWyiG2
Newell's Old Boys - English News (@Newells_en) December 20, 2024
メッシが幼少期にプレーしていたニューウェルス・オールドボーイズでもプレーした若き攻撃的MFホアキン・メッシ。全く血縁関係はないが、彼には名前だけで大きな注目が集まってしまった。現在は2部のエストゥディアンテス・クアルトに所属。
2023年:ヴィトール・ロッキ

2023年にバルセロナと契約した時、メッシがデビューした際の番号である19番を与えられたブラジル人アタッカー。今季はベティスにローン移籍しているが、バルセロナでの長期的な将来についてはまだ不透明だ。
2024年:ラミン・ヤマル

17歳にしてすでに世界最高クラスの選手の一人となっているラミン・ヤマル。バルセロナが待ち望んでいた「新たなメッシ」になる可能性が大いにあるスター候補だ。大きな怪我さえなければ間違いなく未来は明るい。
2025年:クラウディオ・エチェベリ

昨年マンチェスター・シティと契約し、1月にイングランドへとわたったクラウディオ・エチェベリ。リーベル・プレートに貸し出されていた19歳の彼は、171cmの身長で低重心のドリブルを繰り出すメッシタイプのアタッカーである。