11日、テレビ東京のサッカー番組『FOOT×BRAIN +』元日本代表FW柿谷曜一朗が出演した。

番組では、柿谷が自身のサッカー人生を振り返る中で、プロ意識を持つきっかけとなった“恩人”の存在について語った。

プロ入り当初、周囲の期待とは裏腹に、度重なる遅刻などプロとしての意識の低さがクラブで問題視されていた柿谷。それが原因となり、セレッソ大阪から徳島ヴォルティスへレンタル移籍するも、練習への遅刻やだらしない生活態度は変わらなかったという。

そんな柿谷の意識が変わり始めたのは、徳島でのチームメートや監督からの「このままだとお前、サッカー選手として終わるぞ」という厳しい言葉だったという。

「サッカーがなくなったら自分は何もない。本当に終わる」そう気づいたことで少しずつ「朝ごはんをちゃんと食べる」「遅刻をしない」といった基本的な行動を見直すようになったという柿谷。

中でも感謝を口にしたのが、当時同じくセレッソ大阪から徳島に移籍していたMF濱田武の存在だった。

濱田について「本当のお兄ちゃんみたいな人」と慕っていたと明かす柿谷。濱田に対し、「自分の家の前に住んでほしい」と頼み込み、実際に家の前で暮らしてもらっていたという。

朝になると「行くで」と起こしてもらい、朝食も濱田に作ってもらっていたそう。その生活の中で、柿谷にも変化が芽生えたようだ。

「濱ちゃん(濱田)より先に起きよう」「濱ちゃんより先に練習場に行こう」「試合でも濱ちゃんに褒められたい」ーそんな思いが行動の原動力となり、少しずつプロとしての意識が身についていったそう。

「完全に甘えてたけど、それでちょっとづつ変わっていった。

本当に濱田のおかげ」と語る柿谷。生意気だった若手時代の自分を受け入れ、変わるきっかけをくれた恩人の存在に、今でも深く感謝しているという。

やがて日本サッカーでも屈指のテクニシャンとして名を馳せる柿谷だが、その活躍の裏には恩人の存在があったようだ。

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