愛媛FCは21日、2022シーズンよりトップチームの指揮を執っていた石丸清隆監督について、5月20日付で契約を解除することとなったと発表した。

本日21日のトレーニングから青野慎也ヘッドコーチが暫定的にチームの指揮を執っているという。

石丸氏は1973年10月30日生まれの51歳。現役時代はアビスパ福岡や京都パープルサンガ、そして愛媛FCでプレー。2006年に引退すると、翌2007年から愛媛のトップチームコーチに就任した。

その後も愛媛のほか、京都サンガF.C.、松本山雅FC、モンテディオ山形で指導者としてのキャリアを積み、2022年に愛媛のトップチーム監督に就任。翌2023年にJ2昇格とJ3優勝を成し遂げていた。

3年ぶりに復帰した昨季J2では、残留こそ果たしたものの順位はギリギリの17位。迎えた今季、開幕から下位に低迷し、16節終了時点で1勝7分8敗の最下位。週末18日に行われた徳島ヴォルティスとの四国ダービーではホームで0-2の敗戦を喫していた。

以下は契約解除が決まった石丸氏、およびクラブからのコメント。

石丸清隆前監督

「クラブに関わるすべての皆さま、特に日々共に戦ってくれた選手・スタッフ、そしてどんな状況でも支えてくださったファン・サポーターの皆さまには、心より感謝申し上げます。

就任以来、チームの力を最大限に引き出すべく全力で取り組んでまいりましたが、結果として期待に応えることができず、大変申し訳なく思っております。

このクラブには素晴らしい選手たちと、明るい未来があります。

今後のさらなる飛躍を心から願っております。

これまで本当にありがとうございました」

クラブからのコメント

「愛媛FCファミリーの皆様

日頃より愛媛FCにご支援ご声援賜り、誠にありがとうございます。また愛媛FCを大切に思ってくださる皆様に多大なるご心労をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます。

シーズン序盤からの大幅な遅れを取り戻すべく、マネジメントのやり方を変え、コミュニケーションの質と量を向上させることでトレーニングからの風土改革に取り組んでまいりました。その結果、改善の兆しは見られたものの、応援してくださる皆様からの熱い後押しを最大限に受けた四国ダービーにおいても、勝ち切るチームへと転換させる決定的な一歩とすることはできませんでした。

この現状を真摯に受け止め、マイルストーンとして設定しておりました第19節の前ではございますが、残り少ない時間の中でこの状況を打開し、ここから勝利していくための大きな刺激と戦術的な変化を起こすには、最後のタイミングであると監督交代の判断をいたしました。このような結果となりましたことは、偏に私たちの力不足によるものであり、重ねて深くお詫び申し上げます。

選手たちは、このような厳しい状況下においても、誰一人諦めることなく、前を向き、日々懸命にトレーニングに励んでおります。これまで培ってきた戦う姿勢とチームワークをさらに発展させ、選手の持つ潜在能力を最大限に引き出すための新たな戦術へとシフトし、目の前の勝利だけを目指し、チーム一丸となって戦ってまいります。

石丸監督におかれましては、J3に降格し最も苦しかった2022シーズンに監督就任をご快諾いただき、J3優勝とJ2復帰という大きな功績を残していただきましたこと、また3年半に渡りクラブに多大なるご貢献を賜りましたことに、心より深く感謝申し上げます。

最後に、誠に恐縮ではございますが、シーズン開始当初に掲げました「昇格」という目標を「残留」へと下方修正させていただきます。第19節までに追いかけるべき勝点17につきましては、暫定的に監督にご就任いただきます青野慎也監督体制のもと、達成を全力で目指してまいります。

大変差し出がましいお願いではございますが、この苦難を乗り越えるため、愛媛FCファミリーの皆様の力、そして揺るぎない熱いエネルギーをどうかお貸しください。

愛媛FC
代表取締役社長 村上 忠
取締役兼GM 村上 茉利江
フットボールダイレクター 青野 大介」

愛媛FCは今週末の24日(土)、天皇杯1回戦で三菱重工長崎SCと対戦。J2の次戦は31日(土)のアウェイでのサガン鳥栖戦となる。

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