サッカー界屈指の移籍情報通として知られるファブリツィオ・ロマーノ氏。
Xのフォロワー数は2000万人以上、Instagramのフォロワー数は2728万人を誇り、吉田麻也が妻にさえ知らせていなかった移籍情報をロマーノ氏が入手していたことに仰天したこともある。
ただ、デンマーク紙『tipsbladet.dk』が、そのロマーノ氏の疑惑などについて伝えている。疑問視されているのは、コペンハーゲンに所属する18歳の逸材FWルーニー・バルダジについての投稿。先月末、ロマーノ氏はX上にこう綴った。
「欧州最高のタレントのひとりであるルーニー・バルダジは奇妙なケースだ。コペンハーゲンで10得点とチーム得点王だったが、2024年に入ってからは出場0分に。その理由は、バルダジが新たな長期契約を結ぶつもりがないからだ。いくつかのトップクラブが注視する中、彼の契約は1年半しか残されていない」
バルダジは2024年になるとベンチを暖め続けていた(上記投稿後の3月2日に今年初出場)。それは契約更新を拒否したために、チームが干しているのが理由という趣旨の内容だ。
ただ、コペンハーゲンのスポーツディレクターであるピーター・クリスティアンセン氏は、『Viaplay』でこう述べていたそう。
「このようなニュースを流せる人の気が知れない。彼は我々に話していないし、どこからそれを得たのかもわからない。彼は自分のために素晴らしいイメージを作り上げ、多くのフォロワーを持ち、大きなビジネスを展開している。
また、コペンハーゲンも「何もない。いつものようにチームはスポーツ的考慮のみに基づいて選ばれる」と契約問題で干されているわけではないという立場をとっているという。
『tipsbladet.dk』の記者は、ロマーノ氏の疑惑も指摘している。
ロマーノ氏の背後にある会社がデンマークのクラブを含む複数のクラブに宣伝広告を買うように持ちかけた文書を入手したという。クラブが金を払えば、ロマーノ氏は多くのフォロワーを抱えるSNS上でクラブと選手を宣伝するというものだとか。
「ファブリツィオ・ロマーノが崇拝されていることは知っている。
バルダジの試合を夏まで追いかけるのはとても面白いだろう。はっきり言えば、彼は契約を延長するか、売却されるかだ。少なくともコペンハーゲンに言わせればね。なぜなら、契約満了まで1年を切る夏や冬になれば売却額は大幅に下落するからだ。ただ、ヤコブ・ネーストルプ監督がピッチ上に最高のチームを送り出していないとは信じたくない。
ロマーノの背後にある会社がクラブとパートナーシップを結ぼうとしているらしいことは多くを物語っている。だから、彼の言うことを鵜呑みにしてはいけない。なぜなら、商業的な意図を持って言っているかもしれないからだ。
これはジャーナリズムではない。クラブも代理人も最終的には宣伝費を払わなければならないビジネスであり、それは少なくともジャーナリズムでは意味をなさない。
このケースで忘れはいけないのは、ジャーナリズムのように見えるものが、実際には純粋な商業的利益によって動かされている可能性があるということだ」
ただ、バルダジのケースで報酬の支払いは確認されていないとのこと。
同紙は、ロマーノ氏にコンタクトしたものの、インタビューに応じる構えはないようだ。