
各チームが始動した2025シーズンのJリーグ。
トレーニングの様子などが日々伝えられる一方、昨季限りで契約満了となり、まだ移籍先が決まっていないフリーの選手も少なくない。
その中でも、日本代表(A代表)招集歴のある6名を紹介する(※2025年1月17日正午時点)。
柿谷曜一朗
1990年1月3日生まれ(35歳)
日本代表:18試合5ゴール
2024シーズン所属:徳島ヴォルティス(J2)
まずは、2年間在籍した徳島ヴォルティスとの契約が満了となった柿谷曜一朗。2014年のワールドカップにも出場した35歳だが、昨季はJ2で29試合0ゴールという結果に終わった。
「自分はヴォルティスで身体が動かなくなるまでサッカーがしたかったのですが叶いませんでした。プロの世界なのでこの評価を真摯に受け止めて、この悔しさをバネに大きく飛躍できるように、これからも努力していきたいと思います」
退団に伴いこのような言葉を残した“ジーニアス”(天才)の今後に多くの人が注目している。
小林祐希

1992年4月24日生まれ(32歳)
日本代表:8試合1ゴール
2024シーズン所属:北海道コンサドーレ札幌(J1)
小林祐希も柿谷同様、10代の頃から天才と呼ばれた選手。オランダやベルギーなど海外でのプレー経験も豊富であった彼もまた、2年間過ごした北海道コンサドーレ札幌との契約が昨季限りで満了となった。
退団コメントでは「1年でJ1舞台に戻れるよう、みんなでコンサドーレを支えてあげてください。僕も1人のサポーターとしてコンサドーレを応援しています」と、J2降格を喫したチームへエールを送った小林。
昨季は19試合で0ゴールという成績にとどまったが、ピッチ上の円滑油になれる存在。宇佐美貴史や柴崎岳と同じ“プラチナ世代”でまだ32歳だけに移籍先は気になるところだ。
権田修一

1989年3月3日生まれ(35歳)
日本代表:38試合
2024シーズン所属:清水エスパルス(J2)
言わずと知れた元日本代表守護神。昨季は加入3年目の清水エスパルスで35試合に出場し、チームのJ1復帰に大きく貢献した。
しかし昨年11月に2024シーズン限りでの退団が発表されると、最終戦後に行われたセレモニーでは、1年前にクラブから次の契約更新はないと伝えられていたことを明らかにした。
権田はその後テレビなどで、再びヨーロッパでプレーすることを最優先に考えているとコメント。
阿部浩之

1989年7月5日生まれ(35歳)
日本代表:3試合0ゴール
2024シーズン所属:湘南ベルマーレ(J1)
2017年、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督時代の日本代表で3試合に出場した阿部浩之。ガンバ大阪や川崎フロンターレで頂点に輝いた攻撃的MFも現在フリーとなっている。
攻守に気が利くうえに決定力もあり、昨季湘南ベルマーレでも途中出場が多い中で24試合3ゴールという成績を残した。
「どのシーズンも下位で勝てないことが多かったですが、いつもたくさんの声援を送っていただけたおかげで頑張ることができました!」という退団コメントにも表れているように、残留争いでも力を発揮できるタイプ。獲得を希望するチームは多いのではないかと思われるが。
青木拓矢

1989年9月16日生まれ(35歳)
日本代表:0試合0ゴール
2024シーズン所属:FC岐阜(J3)
青木拓矢は2009年12月に岡田武史監督の日本代表へ初招集(出場は無し)。2014年、大宮アルディージャから浦和レッズへ“禁断の移籍”をしたことでも知られる守備的MFだ。
浦和では目立たないながらも毎年20試合以上に出場し、いくつものタイトルを獲得。FC東京を経て、昨季FC岐阜へ加入したがJ3での出場は14試合にとどまった。
契約満了に伴い「1年間ありがとうございました。サッカーの楽しさを改めて感じることができました。FC岐阜のJ2昇格を願っています」とコメントを残している。
山瀬功治

1981年9月22日生まれ(43歳)
日本代表:13試合5ゴール
2024シーズン所属:レノファ山口FC(J2)
最後は最年長の山瀬功治。
3年目のレノファ山口FCでは昨季、公式戦6試合に出場。天皇杯で古巣横浜F・マリノスと対戦した際に「12年前の僕の姿からやっぱり12年も経っているので、イメージと実際のプレーのギャップでいろいろな思いを持たれる方もいると思います」と話していたことが印象的だった。
退団コメントの中で「最後までプレーする機会を模索した上で、必要とされなくなったら身を引く、というのが一番自分らしい形なのではないかと感じています」と語った山瀬。日本サッカー協会の移籍リストにも掲載されている43歳は、最後まで可能性を模索し続ける。
なお、ヴィッセル神戸の元日本代表MF森岡亮太も去就未定だが、クラブから契約満了のリリースが出ていないため今回は外した。