
2025年に入り、新たなシーズンに向かうためにチームの強化スタッフは動き続けています。
柏レイソルは2024シーズン、残留争いに巻き込まれてしまいました。そこで柏レイソルは、過去に浦和レッズや徳島ヴォルティスで指揮を執ったスペイン人のリカルド・ロドリゲス監督を招聘。さらに彼が望んだであろう選手を連れてくることに成功しました。
多くの選手の入れ替わりがありましたが、それこそ「本気度」を伺えるものになっているのではないでしょうか。
今回はそんな柏レイソルの2025シーズン戦力通信簿として僕なりの感想を述べていこうと思います。
柏レイソル
2024シーズン:17位
冬の移籍市場
【IN】
- 原川 力
- 坂田 大樹
- 杉岡 大暉
- 小泉 佳穂
- 渡井 理己
- 原田 亘
- 田中 隼人
- 久保 藤次郎
- 小島 亨介
- 仲間 隼斗
- ワッド・モハメッド・サディキ
- 古澤 ナベル慈宇
- 中島 舜
- 中川 敦瑛
- 桑田 大誠
【OUT】
- 関根 大輝
- 守田 達弥
- 川口 尚紀
- マテウス・サヴィオ
- オウイエ・ウイリアム
- 佐々木 雅士
- フロート
- ワッド・モハメッド・サディキ
- 土屋 巧
- 山本 桜大
- 立田 悠悟
- 落合 陸
- 鵜木 郁哉
- 岩下 航
- 加藤 匠人
開幕戦予想スターティングイレブン
3421

442

4231

本気度を感じさせる補強、若きエースの残留
心機一転。そして覚悟。今冬の柏レイソルからは本気度を感じさせるものになっていると思います。リカルド・ロドリゲス監督の招聘に始まり、15人もの新戦力を迎え入れました。
巷の噂によれば、柏レイソルは442ではなく3421でシーズンをスタートされるのではないかと囁かれています。確かにそのメンバーを見たときに、3421で戦うメンバーを揃えています。
しかし当然のように442でも戦えるメンバーが揃っているので、ここはとても予想が難しく、同時に開幕が楽しみなところの1つです。
冬の移籍で大エースのマテウス・サヴィオを失ったことはもちろん大打撃なのですが、小島亨介、仲間隼斗、杉岡大暉、原田亘、久保藤次郎、渡井理己、小泉佳穂、原川力と実力者を獲得しました。
J1の舞台で確かなパフォーマンスを発揮できる人材を揃え、リカルド・ロドリゲス監督の「手札」を増やしている印象を受けます。さらに昨シーズン、V・ファーレン長崎で急成長を果たした田中隼人の復帰も戦力アップに繋がるでしょう。
そして何よりも、もう1人の大エース、細谷真大の残留です。

様々な噂があった中で柏レイソルで戦うことを誓った23歳。彼の残留はチームの戦力維持だけではなく、確実にチームとサポーターの士気を上げるものになっていると思います。
多くの入れ替わりがある中で、キャンプで連携面を深めること、戦術を落とし込む事ができれば、十分に上位へ食い込んでいけるだけの戦力を手にしていると思います。今冬の柏レイソルの動きは、積極的で本気度を感じさせるものだと思います。
ではここからは個人に焦点を当ててみようと思います。
層が一気に厚くなったCH壮絶なポジション争いに注目
まずはGKの小島亨介です。アルビレックス新潟で確かなパフォーマンスを発揮した日本を代表する守護神です。ショットストップも彼の持ち味なのですが、やはりビルドアップに関われることが最大の特徴でしょう。しっかりと“プラス1”を作り出す事ができるので、必ず最終ラインの誰かに時間とスペースを渡す事ができます。
またプレスを誘引することで、一気に奥に届けて攻撃を組み立てていけるGKです。松本健太と共にレベルの高い正守護神争いを繰り広げることになりそうです。
次に杉岡大暉と原田亘の加入、そして田中隼人のレンタルバックです。杉岡大暉は言わずもがなでしょう。圧倒的な推進力を武器に、サイドからクロスを供給できるレフティです。
僕の予想ではセンターバック(以下CB)の起用ではなく、ウイングバック(以下WB)もしくはサイドバック(以下SB)が増えると思います。より攻撃的に、そして大外の守備力を担保してくれる選手です。3CBの一角での起用もありそうですが、彼の特徴をより生かすためにWBでの起用が多くなるのではないでしょうか。ジエゴとの熾烈なポジション争いも見ものです。
次に原田亘です。彼もまたSB、CB、WBをこなせるユーティリティ性に溢れる選手です。サガン鳥栖でCB、SB、WBのポジションをこなし続け、試合に出続けたことは大きなアドバンテージになるはずです。
3CBの一角だと守備力に若干の不安は残るかもしれませんが、リカルド・ロドリゲス監督の下で守備を再度学び、大きく成長すると予想します。関根大輝が世界へ羽ばたき、彼が担っていたポジションを原田亘が埋めることになるでしょう。多くの出場時間を得て、大きく飛躍するシーズンになると思います。
そしてレイソルに復帰した田中隼人です。長崎でリーグ36試合に出場した「実力者」はボールを持ちながらプレーができる現代型のCBです。プレス耐性が高く、しっかりと引きつけてパスを出せるので、味方に時間とスペースを渡せる選手です。さらに読みも鋭いのでインターセプトも得意としています。
3CBの一角として、4バックのCBとして、飛躍することは間違いないでしょう。しっかりとキャンプでアピールして、開幕スタメンの座を掴んで欲しい選手です。彼もまた、代表レベルまで登り詰めなければならない選手だと思います。
そして中盤です。仲間隼斗、久保藤次郎、渡井理己、小泉佳穂、原川力と多くの選手を獲得しました。
ブロックにも入れ、プレスの口火役にもなれ、フリーランでチームを助ける事のできる仲間隼斗はリカルド・ロドリゲス監督のキーマンになりそうです。鹿島アントラーズでのパフォーマンスを見れば見るほど、やはり彼の走力とプレスの制限の掛け方は魅力的に映ります。
次に久保藤次郎です。名古屋グランパスとサガン鳥栖で過ごした昨シーズン。彼の特徴はやはりドリブルにあるでしょう。特にサガン鳥栖での彼のプレーっぷりは昨季後半戦、チームにおける最大の武器でした。個人で陣地挽回をする事ができるので、右WBで猛威を振るうと思います。確実にレイソルを助ける選手だと思います。
そして、渡井理己、小泉佳穂、原川力です。彼らはセントラルハーフ(以下CH)でもセカンドトップでもプレー可能な選手たちです。特に小泉佳穂は前所属の浦和レッズにてリカルド・ロドリゲス監督の下でプレーし、彼のスタイルを熟知しています。「ピッチ上の監督」として、リカルドロドリゲス監督の考えを伝えていく上で、とても重要な選手になると思います。
選手層が一気に厚くなったCH。組み合わせもそうですし、何よりも壮絶なポジション争いが繰り広げられることでしょう。
このオフの期間に多くの選手を獲得した柏レイソル。彼らの初陣は442になるのか、4231になるのか、はたまた巷で囁かれる343になるのか。サイドの人選は?CHの組み合わせは?右SBは?左SBは?と考察が尽きないオフシーズンです。
本当に良いオフシーズンを過ごしたと思います。開幕がとても楽しみなチームの1つです!